乙女【紹介】目次 『しらつゆ』攻略 『しらつゆ』感想


しらつゆの怪

































メーカー

(2013年08月01日発売【PSP】)

「しらつゆの怪」のバナーに使用されている画像の著作権は、アイディアファクトリー株式会社様に帰属します。



ストーリー

幼い頃から人ではないナニカの声が聴こえる市川露葉(19歳)は、またも「声」を辿って山道を奥へと進んでいました。
そんな時、露葉が進もうとしている山道は私有地に入り込んでいる、と声を掛けてきた少年・湊巳に出会います。
そのまま彼に誘われ、なし崩しに参加する形となった廃社での百物語。
湊巳の友人たちに囲まれ、彼らから語られる百物語が一巡した頃……何故か社の扉は軋み、外へ出られなくなってしまうのです。
脱出口を探すうちに迷い込んでしまった、幾重にも血を浴びた跡の残る地下牢。
そこからの記憶は曖昧なものとなり、気付くと露葉たちは湊巳宅が所有する別荘で目を覚ますことに。

ーー誰がここまで彼らを運んできたのか。
あの血だらけの地下牢は何だったのか。
そして、露葉の肩に突如浮かび上がる、心の臓を掴もうとする手のような黒々とした痣は一体。

それは露葉を呼ぶナニカの所有印。もしくは、

「見つけた」

という目印のようで……。

一夜のものと思っていた彼らとの出会いは、露葉と「彼」と強く結び、それぞれが背負う運命を重ね合せ、離れがたい絆を育むものとなったのです。
露葉と「彼」が出会ったことにより生じ、ゆるりと、でも確実に浸喰していく痣は何を欲しているのか。
その答えが導き出される時、露葉と「彼」が選ぶ結末はどのような様相を呈しているのでしょうかーー。



ゲームの流れ

8月26日から10月下旬くらいまでがゲーム期間となります。
始めにキャラクター選択をした後は個別ルートに入るので、選択肢ごとに進行する【痣の浸喰度】を抑えながら恋愛エンディングを目指します。



システム

主人公の名前変更可能。(但し、公式ネームにしていると声付きで呼んでくれます
主人公ボイスなし。
CG鑑賞&シーン回想機能あり。(シーン回想はCGイベントのみ)

8月26日からスタートしますが、シナリオ毎に表示される日付は不定期進行です。
冒頭に【キャラクター選択】が挟まれ、そこで選んだキャラクターの個別シナリオが即 展開される形となります。
好感度はキャラクター選択をした段階でほぼMAX状態となるので、露葉の【痣の浸喰度】を抑えるために選択肢を選んでいきます。
本編そのものに登場する【百物語】は10話程度。残りおよそ90話は各キャラクターをクリアする毎に、タイトル画面の【百物語】コンテンツに追加されていきます。

各キャラクターの恋愛EDは1〜2種類。痣の浸喰度によって分岐します。
何かしらのEDクリア後、様々な項目がOPEN。
【伝奇】:ショートシナリオ。各キャラクターとの後日談も含まれます。(専用CG有り)
【百物語】:百話の怪談を楽しめます。
【特典】:CGやシーン回想、BGMやMAP探索も楽しむことが可能。
CGコンプ後の「御褒美CG」はありません。



総評 ★★☆☆

いろいろと批判されているであろう本作ですが、決して嫌いではありません^^
「これはこういった作品なのだ」と納得してしまえば、後はすんなり世界に溶け込めるから
vv
ーーということは、つまり……。

プレイするに当たり、譲歩することが必要なゲームである

ということであり、まぁ、正直に言ってしまいますと、

本作はホラーを謳った作品でも、いわゆる【真相編】を楽しみにする作品でもありません。
当人同士のキャッキャウフフを見る、純粋な【恋愛ゲーム】です!!


と、いうのが私のプレイを終えての感想となります。
(実際のところ「キャッキャウフフ」どころか、かなり深刻にシナリオは進んでいくのですけれど(笑))

まず、ご心配されている方もいらっしゃるであろう
【ホラー要素】ですが、心配はご無用かと思いました。
怪談のみが語られるのであれば臨場感が増したのかもしれませんが、百物語を行っている会話そのままに、「ゆるぐだ」と進行して参りますので、少しひんやりする程度の怖さしかございません。

そして、これはシナリオにおける多大なネタバレ要素かもしれませんが、これを知りつつプレイなさるのと、期待をかけてエンディングまで到達するのとでは気持ちの持ちようが全く異なると思いましたので、敢えて書かせていただきます。
任意でお確かめになってくださいませm(_ _)m

露葉ちゃんに印された痣も、「彼」が背負っている業も。両者とも解決は致しません

え〜(;´Д`) ですよね(笑)
ですが、上記を踏まえてプレイをし、そして攻略キャラクターの好みが [ オープンな男性よりも、危うくて脆い男性 ] が好みなの〜〜(≧ω≦)
vvvv という方には堪らない出会いが待っているかと思います!
だって私も、シナリオ云々よりキャラ萌えでクリアしましたもの(≧△≦)b!!
ただ。
それより何より、私が肩透かしを食らったシナリオ上の問題点がありまして……。

【百物語】だけ! 【痣】だけなんです!!

冒頭の露葉ちゃんに痣が発生してしまうシーンが終わったら、後は能動的なイベントはほぼ起こらず、会話シーンばかりで構成されていると言っていいと思います。
ですから……本当に露葉ちゃんと「彼」が育んでいく恋愛感情を見守るための作品なのだな、と痛感するのですよ(笑)

本作品はテキストタイプの乙女ですし、選択肢自体も非常に少ないですから、一日の中で自由時間が少ない方にも無理せず進めていけるタイトルかと思います^^
(キャラクター一人当たり、5〜6時間でクリア出来るのではないでしょうか)

サスペンス調のシナリオを良しと出来る方。
溌剌としている男の子より、深刻な悩みを抱え終始 あがいているような男性像が好みな方。
胸をすく結末を諦める代わりに、濃厚な恋愛表現を堪能しようじゃないか♪ と譲歩できる方。

上記のように寛大な心でプレイできます方々にのみ、「もぉ、男の子が全員最高で堪りませんでしたよぉぉぉ(≧ω≦)
vvvv」とお伝えしたい作品でございました(*^-^*)



登場キャラ(cv.)

三谷 湊巳(cv.日野 聡)高校3年生。17歳。
 一見、気安そうに見えるが、内面は先の先を見越して大事が起こらないように用心を怠らない気質。


塚本 良太(cv.松岡 禎丞)高校3年生。17歳。
 つねにふわりと微笑んでいるようでいて、自分の主張はしっかりと持っている少年。


千家 清春(cv.森久保 祥太郎)高校3年生。18歳。
 明るく元気なムードメーカー。勉強はもちろん苦手(笑)


志摩 孝臣(cv.柿原 徹也)高校3年生。18歳。
 おとなしいい風だが、周囲のことに気を配っている男の子。線の細さに反して大食漢(;゚д゚)!


神田 千明(cv.杉山紀彰)高校3年生。18歳。
 行動力に秀で、機転も利く少年。しかしながら、どこか他人と一線を引いている節が……。

中町 伸(cv.森田成一)プロのカメラマン。28歳。
 身寄りのない露葉を幼い頃から世話している後見人。
 口調は乱雑だが、露葉のことを何よりも大切にしている。

狐(cv.井口 祐一)白面銀毛の者。?歳。
 その正体は不明ながらも、露葉に巡り会えることのみを渇望し生きてきた。

(2013.09.07 UP)


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