しらつゆの怪

え〜……。 私の中で、いろいろと転機になったような作品ではあるのですけれど(笑)、レビューに関しましては、愛情込めて参りたいなぁ、と思っておりました＾＾ が！！ その前に、やっぱり本作品に感じました多少の毒を吐き出してしまいましょう(≧△≦)b★ シナリオが完結しない！！ このことに関しましては、もうそこかしこで散々に叩かれていると思います。 ですから、私は要点のみをーー。 伏線を張るだけ張って風呂敷を広げたままで終わるのであれば、いくらでもストーリーを綴れるのでしょう。 けれど、その伏線をなるべく収まりの良い場所に収めてこそ、プロのお仕事なのではないでしょうか？ この一点に尽きるのでしょうね。 多分、この部分が解決されていないからこそ、いくら「全キャラが好き＾＾」とプラスに感じていても、本作品が私の中で及第点に届かないのだと思います。 そして、次の項目は個人の好みだと思うのですけれど……。 文章（シナリオ）が回りくどい。 例えば、露葉ちゃんの痣について話し合おうとしているキャラクターが2人います。 けれど、なかなか肝心の話題には届かず、いわゆる売りの「ゆるぐだ」な会話が結構長くなされ、ようやく本題に入るのですが、それをキャラクターに、 「俺たちっていつもこんなだよね」 「まぁ、これが俺たちだからな」 と代弁させていることが、私にはシナリオに緊迫感を持たせずに曖昧な流れにしていることをプレイヤーに正当化させているように感じられて好きではありませんでした。 「キャラクターに言わせるなよ」と＾＾； （愛着のあるキャラに言われちゃうと許したくなっちゃうじゃないですか。それが嫌だな、と思ったのです） そして、本作品の【百物語】というホラーテイストをプラスにしろ、マイナスしろ、購入条件に入れて考えた方も多かったと思われるのですが、ん〜、その点がまた……どうなのでしょうね。 ネタバレレビューなので書かせていただきますが、いわゆる「ホラー要素」は露葉ちゃんたちが廃社に閉じ込められ、脱出をし、彼女の肩に痣が発生したという。 いわばゲームの序盤の序盤。 冒頭部分で終わってしまっているのじゃないかしら？？ と、思ってしまうからです＾＾； その後は各キャラクターのエンディングに至るまで、露葉ちゃんの痣が疼くだけ。 「彼」の背景を知るに至り、二人がそれぞれ「このままこんな私が彼を好きでいていいの？」「こんな俺が彼女のことを好きでいいのか？」と懊悩し、ぐるぐるとした行きつ戻りつの想いを確認するだけのテキスト乙女と化してしまいますので……。 う〜ん＾＾； 本来ならば、「自分の気持ちを伝えるまでに、いろいろ悩んだよ。だけど、私はやっぱりあなたのことが好きなの」という一言で済ませられそうな部分を、逐一詳細に見せられている気分になりました。 ーーって、実際にそうだったんですけれどね(≧△≦)b★ ですので、その彼らの螺旋構造な感情の渦を良しと出来る方でなければ、これまたプレイが詰まらなく感じるのではないかな〜〜、と危惧してしまうのです。 私も最初は、「なんで私がカウンセリングしなくちゃいけないの(;´Д｀)！？」と思ったものですが(笑)、慣れますから(≧△≦)b★ その世界観に浸れるようになったら、もうこっちのものでございますよ(≧ω≦)vv 進みたい気持ちはあるのに、なかなかその一歩を踏み出せない。 彼女のことを一途に想っているのに、逡巡せずにはいられない。 けれど、彼女から離れることはもっと出来ずに苦しんでいる。 そんな攻略キャラクターがお好みの方には、滅法堪らない出会いが待っておりますから〜〜vvvv えぇ。 その場合でも、シナリオの「転結」に目を瞑ることは重要なのですけれど(笑) はい！ 以上が、私が本作品に感じました不満点でございます。 いいだけ打ち込ませていただきましたので、スッキリ致しました(笑) 次よりはキャラクター語りに入りたいと思いますが、「一進一退どころか一進五退くらいしてるんじゃないの(;ﾟдﾟ)！？」と、感じてしまったことは書いてしまいましたので（←まだ言いますか(笑)）、愛情だけで打ち込んで参りますね〜(*´艸｀)vv 「好き」しかない。 そんな内容のないものになってしまいそうですけれど、それでも宜しければこのままお進みくださいませ＾＾ （「しらつゆの怪」のアイコンに使用されている画像の著作権は、アイディアファクトリー株式会社様に帰属します。また、cv. の敬称は略して記載させていただいておりますm(_ _)m） 三谷 湊巳（cv.日野 聡）… 高校3年生。17歳。良太の双子の兄。 初っ端に攻略させていただいたのですが……。 んもぅッッ。 その面倒臭い性格が大好き〜〜〜〜(ノ≧∇)ﾉｼvvvv 巷ではあまり湊巳くんの評判が芳しくないようでしたので、真っ先に攻略させていただいたのですが……。 「え？ なに？？ めちゃくちゃ楽しいじゃん(≧ω≦)！ この手も足も出ないような閉塞感！ けれど、露葉ちゃんのことが好きで手離せないジレンマ！」 「最高じゃないですか〜〜〜〜(ノ≧∇)ﾉｼvvvv」 ーーとですね、心底楽しませていただきました(*´Д｀) うぅ。堪らなかったなぁ//// 他キャラルートで登場する湊巳くんは、飄々としていて何でも知っている風で、他の皆よりも一歩先を考えている、というようないわば「デキるキャラ」っぽいんですけれど。 彼自身のルートになりますと、いろんなことですっごく悩んでいるんですよね(≧ω≦)！ そして、自分で自分の首を絞めて身動きできなくなっている。 そんな自分自身の出自の他にも、出会ってしまった露葉ちゃんのために甘酸っぱい感情でも悩まなくちゃいけなくなってしまいーー。 弟・良太くんの部屋で、 （清春）「湊巳の様子がおかしい？ え、それデフォじゃね？」 （良太）「そうなんだけど、そうじゃなくて」 と成された、開口一番の会話には大笑いさせていただきました(笑) うんうん唸って深刻そうに逡巡している湊巳くんが、ものの見事に一蹴されてしまったのが可笑しかったんですよね〜(≧△≦)b★ あぁ、でもですね。 やっぱり、初手攻略が湊巳くんでしたから戸惑う部分もございましたよ。 確かに、他のどのメンバーよりも湊巳くんと過ごす時間が多かった露葉ちゃんではございましたが、 「…………ッ！！！ 本当に、身勝手すぎる……！」 「……なんにも、なんにも届いてないの……？」 「いままでの言葉、全部、何もなかったことにするの？」 「……私が、こんなにも……、 …………こんなにも、あなたで、溢れかえっているのに……」 とまで言ってくれるなんて、いつの間に〜〜〜(;ﾟдﾟ)！！？？ と、思いましたから(笑) まぁ、この作品。「まだ出会って●×日……」とか、細かいことを気にしたら負けです＾＾； 双方の「血」の問題もありますので、露葉ちゃんが百物語メンバーと出会うのは必然。 出会って間もなくだとしても、彼らが露葉ちゃんを当たり前に懐に深く迎え入れて、いきなり「露葉」と全員呼び捨てになって、露葉ちゃんも5人のことを呼び捨てでいてもOKなんですもの。 恋するために出会う運命だったのですから(≧△≦)b！！ ーーと、納得させた方が通りが良いですし、本作品の流れに乗れます(笑) ここから先は多大に湊巳くんのネタバレ部分を避けては語れない内容になってしまうのですが……。 公式サイト様に登場人物として紹介もされておりますから、お話しさせていただきますね。 あれだけ「椿、椿」言っていた天邪鬼なのに契りも結んでいない二人ですから、湊巳くんがその二人の子孫、という訳ではないと思うのです。 と、すると「天邪鬼ったら浮気(;ﾟдﾟ)！？」とも考えたのですが、それも違いそうですし(笑) ならば、結局は椿と会う前ーーまだ天邪鬼が人間を惑わすことが億劫ではなかった当時。 その時、生まれていた子どもたちに彼の記憶が受け継がれていった結果なのかな、と思うに至りました。 が、どちらにしても説明不足ですし、筆者に自己完結されても置いてけぼりなんですけどね〜＾＾； そんなこんなで、大好き湊巳くんのシナリオは彼の前身・天邪鬼と彼の持つ記憶が大きなキーワードになって進んでいきます。 そして、同時に露葉ちゃんの「血」の由来？ と言いますか、露葉ちゃんの血統も判明したのですが……。 ん〜、話が二転三転しますからね。 結局は話を広げすぎて収集不可能になったという印象が強かったです。 （まぁ、そのこと自体も攻略キャラを変えて、話を重ねていく度に慣れていきますけれど＾＾；） あ、そうそう！ 湊巳くんの心の揺れが大好きで読み進めておりましたので、最後の最後まで美味しくいただけたのだ、と思っております(*＾-＾*)vv 最初から私が「結末」について身構えてプレイをしていたのが功を奏したのでしょうね。 そうでなければ、深刻な流れを断ち切ってのいきなりの濃厚なキス。そして、抱擁。 「えぇぇぇぇ(;ﾟдﾟ)！！？？」と思っていたはずですから(笑) 私自身は湊巳くんが、 全てを諦めて、もしくは譲歩して露葉ちゃんに全てを託してくれた訳じゃないけれど、自身の出自について頑なな部分を残したままでも、彼女に溺れきって。 露葉ちゃんがいないともう駄目なんだ、くらいに濃厚な日々を過ごしてくれているのが、ただただ嬉しかったです(*´-｀*) だって、きっと誰にも肩の荷を預けられないくらいに気を抜けない日々を過ごしてきたはずの彼が、露葉ちゃんという自身にとって、毒でもあり。 それ故に、甘美な熱に蕩かされてしまうことを良しと出来るような少女に出会えたことが僥倖なのだと思わずにはいられませんもの＾＾！ 飄々としているようで必死に大切な弟を、友人を守ることにも精一杯だったのに。 でも、そのせいでこじれていく兄弟間の仲をどうすることも出来なくなっていてーー。 気付けば雁字搦めになっていた。 そんな湊巳くんが露葉ちゃんという稀有で、彼にとって唯一無二の存在を見つけ、同時に想いを返してもらうことまで出来て本当に良かったね(*＾-＾*)！！ と、しみじみしておりますルートプレイでございましたvvvv 塚本 良太（cv.松岡 禎丞）… 高校3年生。17歳。湊巳の双子の弟。 まさか……。自分でも、まさかの良太くんが最愛キャラです(≧ω≦)vvvv って、良太くんには失礼ですよね〜(笑) 最初は何気なく中盤あたりにプレイをしただけなんです。 実際、良太くんプレイ時にシナリオがあまりに進まなくて挫折してしまった日もあります(>_<) だって、兄弟間のことで悩みすぎ！！ 私はカウンセリングをしているのじゃないしッ。乙女ゲームをしたいんだしッッ(;´Д｀) ーーと、いう理由で疲弊しちゃいましてね〜＾＾； あ、そうそう。 良太くん萌え語りに入る前に、もう一つ愚痴を話してしまって良いでしょうか？ 良太くんシナリオ [ 9月19日 ] にて、露葉ちゃんがですね、自分は「プロの写真家になるつもりはない。ただ撮りたいように撮れるように技術を学んでいるだけ」ということを話しているのです。 にも関わらず、その後、そんなことをサラッと無かったことにして、 「私の夢、やりたいこと……。 将来的に写真に携わる仕事をして、新しい作品で人に感動を与えたい」 と、したり顔……と言いますか、妙案！みたいな感じで考えていることが「統合性がないなぁ(;´Д｀)」と感じてしまったことでした。 上記のことから、本作品のライターさんて……。 その場しのぎで小難しい言葉を使ってみたり、語感の良い言葉を並べているだけじゃないのかなぁ。 ……なんて考えてしまったり……。 うわぁぁぁ、偉そうにごめんなさい(>_<)！！ （でも、ヒロインの設定という肝心事項は統一していただきたいなぁ、と思いました） さて＾＾ スッキリと吐露できましたところで、最愛・良太くん語りに参りましょうか〜vvvv まず！ 良太くんの面倒くさいところが大好きです(≧ω≦)！！！！ あ……「面倒くさい」はお兄ちゃんの方かな(笑) 良太くんはふわふわ・にこにこしているようでいて、主張するところはきちんと主張するし、いえいえ存外、所有欲が強い方なんじゃないのかなぁ(*´Д｀)vvvv と、思えるところに惚れてしまったのですよね〜//// 表面上はおっとりして見える彼なのに、露葉ちゃんを想う気持ちに歯止めが利かなくなって文字通り迫ってしまう場面では、それはもう！ 「きゃ〜〜〜〜(ノ≧∇)ﾉｼvvvv」と悶えさせていただきましたから！！ 私の中で良太くんにあの場面で堕ちてしまったと言っても、多分 過言ではないので「え？ 露葉ちゃんたらそこで拒んじゃうの(;ﾟдﾟ)！？」なんて不埒なことを考えたりもしました。 えぇ、腐ってるオトナですから(笑) 露葉ちゃんと距離を縮めることにばかり頭が行ってしまい、他のことに目が行かなくなってしまっている彼。 露葉ちゃんのことを想いすぎている良太くんは、その「血」を飲むまでの行為をし……。 「悲しんでいたり、苦しんでいたり……、そう見えるのは、全部、君を想ってるからだ」 「君がいるから、僕は泣くことができる」 「露葉がいないと、きっと僕は、空っぽになっちゃう」 「だから、お願い…… ずっと、僕の隣に居て。キミの、全部を頂戴……！」 という真情、激情を吐露されたときには、「は……はわぁぁぁぁ(*´Д｀)vvvv」と私の方が蕩けちゃって大変でした〜〜//// にっこりと真白く微笑んで、優しく触れて。 それなのに、心の中では露葉ちゃんがどこにも行けないようにと考えている。 どこかに行かないように。 自分の隣にこそ居続けられるようにと、愛情と劣情を共に溶かした透明な糸を張り巡らせているようで……。 そんな良太くんが大好きなんですよ〜〜〜〜(ノ≧∇)ﾉｼvvvv あぁもう、私の中ではまさにど真ん中！！ 外見は儚くて優しげなのに、心の中には毒さえも隠し持っていて、どんどん大切な女性を絡め取ってしまう。 はぅあぁぁぁ。最高です(≧ω≦)！！！！ 良太くんのエンディング後、伝奇「僕だけの」なんて、ぞくり、とする一言があったりしましたもんね！ 「あぁ、もっと〜〜(〃ﾉωﾉ)vvvv」って思いましたよ。 えぇ、私ったらヘンタイですもの(笑) 結局のところ、良太くんシナリオでも良いところまでは辿りつきましたが、痣の根本的な解決はせず……。 まぁ、それは「『しらつゆ』だから(;´Д｀)」と目を瞑るにしても(笑) その後の良太くんがどのような体質になったのか触れずに終わってしまったことが非常に気になります！ 多分もう……まっさらな人間、という訳にはいかなくなったと思うのですが、どうなのでしょうね＾＾； そんなこんなで、最後の最後に彼自身の微笑みのように曖昧な白い霧で煙に巻かれてしまったような感がございますが、良太くんのエンディング時。 自分がどこかに行かないように、絶対に離れていかないように、 彼はきっと、この手を離さない。 そう感じた露葉ちゃんのモノローグ通りに、いつまでも彼女を欲して貪欲に求めて。 けれど、酷くしてしまったと感じた後には優しくその傷を舐め取るような贖いで、ずっとずっと露葉ちゃんを束縛していくんだろうな(*´Д｀) なんてことを思うと、背筋へのぞくぞく感がおさまらない私にとっての最高ルートでございました(≧ω≦)！ 千家 清春（cv.森久保 祥太郎）… 高校3年生。18歳。 清春くん(≧ω≦)！ プレイした当初は、「ヤバイ！ ついに森久保さんボイスで初の最愛キャラになるかもしれない////」と嵌まりに嵌まってプレイをした男の子でございますvv 結論を申しますと、清春くん後に堪能しました千明くんと良太くんにすっかり惚れ込んでしまいましたので、惜しくも最愛とはならなかったのですが、それでもやっぱり「大好きだなぁ」という感想には変わりありません。 だって、底抜けに明るいんだと思っていたのに。 ぽかぽかあったかくなる笑顔に包まれて「幸せだねぇ(*´-｀*)」と露葉ちゃんと好意を共有していたのに。 それらは全部、本当のことはなくて「笑顔でいなくちゃ」と思う清春くんの拘ってしまう部分だったり。 囚われている部分だったり。 清春くん自身もぐらぐら揺れ動きながらの、笑顔だったんだ……！ と、分かってしまってからはもう。 個人的には怒涛の勢いで清春くんシナリオに夢中になってしまったのです(*´Д｀) 他人の機微には聡いメンバーに囲まれているせいで、その部分が自分には足りないところであると重々承知している清春くんに、 「……その、痣さ……。生まれつき、なのか、あの土地で出来たものなのか、問い詰めたいとは思わない」 「おまえが生まれつきっていうんなら、それを信じるし」 「オレは湊巳みたいに頭の回転が早くねーから、頼りにならねーかもしれねーけど……。 オレなりに頑張って解決策考えるから」 「困った時はちゃんと、頼って欲しい」 と、つたないながらも切々と訴えられたときには、感動で胸がきゅぅぅぅ、と締めつけられてしまいましたからね(⊃Д⊂)！ うんうん。良いんだよ！ だって、滔々として整然としている言葉を聞きたい訳じゃないの。 清春くんが、ただそこにいて露葉ちゃんの隣りで笑っているだけで十分なの。 何よりもそれが一番なんだから！！ とですね、感極まってしまったからです(*´Д｀) あぁぁ。 鬱々としてしまう露葉ちゃんの日常に挿し込んだ陽だまりのような存在。 そんな清春くんに私自身も随分と癒されました//// だからこそ、清春くんの出自は辛いものがありましたし、露葉ちゃんが他キャラルートでも見ていた凄惨たるニュース。 あれらの犯人がもし……。 と思うと身が切られてしまうように感じるのですけれど、でも、その欲求が露葉ちゃんに向いたとき。 生理的な欲望とは別に、愛情までを呑み込んでの行為なら、 「あんたは、オレのだよな？ もう全部……オレのものでいいんだよな？」 「あんたのさ、この……白い肌に、無理やり牙を立てて、全部、 アンタの全部を、吸い尽くしてもいいんだよな？」 と、言わせしめることに捩じれた歓びを感じちゃったりしてーー。 何処にも行き場がなくて、露葉ちゃんに受け止めてもらえなければ、もうどうしようもないところまで来てしまった清春くんに、ただただ痺れてしまったのです(*´Д｀) だって、脆い人が好きだから〜〜(≧ω≦)！！！！ って、本タイトルにはそんな男の子しか出て来ないんですけどね(笑) （だから、心情的には堪らない作品なのですよぅ//// ） ここでも結局は、清春くん自身も。そして、露葉ちゃん自身も解決策を見ることは出来ませんでしたけれど。 最初はへらっとして笑っているような印象だったのに、だからこそ露葉ちゃんの存在は不可欠で……。 もし、これから先どんな結末になったとしても、きっとずっと手を離さずにいてくれる男の子なんだよね。 だから、お願いです。清春くんの未来は彼にとって優しい色ばかりとなりますように。 そう深く祈ってしまうルートでございました(*´Ω｀*) 志摩 孝臣（cv.柿原 徹也）… 高校3年生。18歳。 巷でファンの多い孝臣くんvv ルートプレイをしてみて、ものすっごく納得いたしました。 シナリオがですね、とても安定しているんです。 孝臣くんが抱えているものの重さも、孝臣くんが見せてくれる愛情も、けれどだからこそ、手を離そうとする瞬間も。 乙女には堪らない展開が、ぎゅう、と詰め込まれていて、それは楽しくプレイさせていただきました(*´Д｀) だって、あの千明くんの絶叫が(笑) 「は〜ん、なるほどねぇ……。この前ね、新しく出来た駅前のケーキ屋を教えてあげたんだ」 「いやあ、もうさ、日常茶飯事とはいえ、先生に言い訳するのも大変だったんだよ。それなのに……！」 「僕に……お土産のひとつも買ってきて、くれなかった……」 「……孝臣が、お土産にケーキをくれたの？」 「それも、2個も！？ ああああああありえない！！！ 孝臣がああああ……」 と、咆哮してしまうなんて、どれだけなのと(笑) そんなこんなで、孝臣くんの全身胃袋疑惑に拍車がかかるイベントがあったりと、きちんと笑いも交えながら、恋愛的にも美味しい瞬間があったりする訳ですよ！ 中でも、あの！！ あの、露葉ちゃんが孝臣くんのいる寮に忍び込むことになった日の、寝ている彼を起こすことを千明くんに依頼されたCGイベントは狡いと思うんです〜〜8(≧△≦)8)))) あそこで、きゅわわわ〜//// ってなって、ほわわわ〜〜(*´Д｀)vvvv ってなっちゃいましたもん！！ （って、どんな(笑)） もう甘いよ、孝臣くん！！ 孝臣くん自身がケーキで出来てるんじゃないの！？ と叫んでしまいそうになるくらい、そわそわと落ち着かなくなってしまう小さな好意の描写が随分と連なっていたように感じます。 身が……。身がもたないかと思った(笑) もちろん、その他にも彼の大きな魅力は露葉ちゃんの痣のために尽力してくれる姿でしたよね＾＾ 夕暮れ時に彼が踏み切り近くに佇んでいる光景は忘れられません。 そのような出来事を抱えていたから、ふらふらと呑み込まれてしまいそうになる露葉ちゃんを放っては置けなくて、引き寄せてしまう。 けれど、頑なに露葉ちゃんとの距離が縮まることを拒もうともする。 ここらへんの流れがもどかしくて、でもとても乙女感を満喫できて感嘆しながらプレイさせていただきました。 本当に、最後の最後できっちり幕を引いてくれる孝臣くんは、ひたすら格好良かったです(≧ω≦)！ 露葉ちゃんの痣に関して、何かを知っているに違いない湊巳くんの元を訪れたとき、 ずい、と湊巳は私の顔を覗き込むように顔を寄せて、それから、つい、と顎をとる。 「俺たちのこと……心配、なんだ？」 「……湊巳、近いよ。あんまりさ、勝手に触らないで」 という、孝臣くんをからかうために露葉ちゃんに近づいた湊巳くんを、ベリベリッと剥がした彼も最高でしたし(笑)、やっぱりは、 「……孝臣、怒って……る？」 「……怒ってる。すごく、怒ってる。 あんたが、俺から、あんたのことを奪おうとするから……」 と、たくさんの内に響いてくる「声」に引きずり込まれしまいそうになる露葉ちゃんを、激昂して止めてくれたくれた場面が大好きだったんです〜〜(≧ω≦)vvvv あそこは、「うんうん(T-T)！」って感動しながら頷いちゃいましたもん。 まぁね、そこで 「俺は、あんたの心に、触れたいんだ……。あんたのすべての温度を、感じたい」 と、のたまってくれた甘い空間を取り込んだまま、イチャラブエンドになってしまうのが本作のカラーですから、そこは仕方ないんだなぁ、と諦めました＾＾； 「結局は、そういう艶展開で終わらせるのかい(;ﾟдﾟ)！」ってツッコミを入れてしまいましたからね(笑) 随分と綺麗な流れでまとめてくれていたのに、最後の艶展開で「あぁ〜orz」と思わないでもないこともなかったですが。（日本語が……(笑)） 「クスッ」と笑える要素あり、普段は飄々としている彼が見せてくれる悋気もあり、事件性の解決という落としどころもありで。 十分に孝臣くんを堪能させてもらった幸せルートでございました〜(*＾-＾*)vvvv 神田 千明（cv.杉山紀彰）… 高校3年生。18歳。 千明くんが大好き〜〜〜8(≧△≦)8)))) と、叫び出したくなって大変でしたよ！ 千明くんルートったらvvvv もうね、千明くんは他キャラルートでもツボな言動をする男の子で、孝臣くんルートでも、 「露葉、ねえ、大丈夫だからね。ひとりじゃないから」 「孝臣だけじゃなくて、僕も、湊巳も、良太も春も、みんな、君のこといつでも助けに行くから」 「まあ、でも、おいしいところは孝臣に譲ってあげようかな〜」 と、笑いに溶かして露葉ちゃんを励まそうとしてくれるところとか、露葉ちゃんの隠しておきたいような感情を鋭く看過してしてしまうようなところとかが、大好きだったんです(*＾-＾*)！ それなのに、いざ本人のルートをプレイしてみると、それらも確かに千明くんの本質ではありましたけれど、本当はもっと……。 「……露葉……、どうして……」 見間違えるはずがない彼女の姿を捉えて、咄嗟に身を隠した。 「……露葉」 無意識にこぼれた彼女の名前は、まるで恋焦がれているかのように掠れていて、かっと全身に熱がこもる。 ーーって、これですよ(≧ω≦)！ あのですね、機転が利いて、行動力もあってそつなく何でもこなせるような彼だから、 「僕ね、スキンシップは結構好きな方なの。それに、露葉ってば攻められるの素質ありそうだし〜」 「ふっふっふ〜。や〜なんか、考えたら楽しみになってきちゃった」 と、良太くん宅でのお昼ご飯調理中に、絡め取ってしまうような。 そのまま見つけられたくないことを煙に巻いてしまうような行動にだって、サッと移れる訳なんです。 でも、そこに小さく吐露されている、人肌が好きだということを見つけてしまうと……。 本当は自分だって仲間に手を伸ばしたいし、必要とされたい。 けれど、それを言葉にする勇気を持てずに、それならと冗談に任せて誤魔化してしまう弱さ。寄る辺のなさ。 それらが爆発して、上記の露葉ちゃんにはみっともない姿を晒したくないと願う一方で、露葉ちゃんにはこんな自分を見つけ出してもらいたい。 と、彼の中でせめぎ合っている感情を見せられるのが堪らなかったんですよ〜〜(*´Д｀)！！ そんな千明くんのルートでは、露葉ちゃんの出自と彼の家系が大きく作用しましたね＾＾ 正直、露葉ちゃんを「鬼」に絡めたいのか、その身を犠牲とする系図で描きたかったのか釈然とはしません。 どっちつかずで、どちらにも美味しく、けれど余計に混乱させるシナリオにさせるのではなく、統一させて欲しかったとは強く思いますから。 ですから、その存在だけを誇示して、その内実は空洞のような千明くんの実家騒動も「結局は、運命とか血筋とか、何か大きな抗えないものに引き裂かれる恋人像を描きたかっただけなのじゃないか」と穿った見方をしてしまう私がいます。 でも、そんな事情（または、シナリオ）の中でも千明くんは健気でしたから(≧ω≦)！ 千明くんの周囲がどれだけ騒がしくても、その中で露葉ちゃんへの一途な想いを貫き通した彼が大好きでございましたvvvv 以上＾＾ 普段は明るく破天荒にも振る舞って見せるのに、内面では親しい大切な人。そして友人たちにも手を伸ばして良いのか分からずに、膝を抱えてしゃがみこんでいるような。 そんな脆さを併せ持っている千明くんにガツンと射抜かれてしまったのです〜(*´Д｀) 中町 伸（cv.森田成一）… プロのカメラマン。28歳。 伸ちゃんはですね〜。 実は初見で全ッ然、興味がありませんでしたので湊巳くんクリア後に、「あ。何かルートが開いたっぽい？」と何気なくプレイしたんですよ。 そうしましたらば(≧ω≦)！！ あぁもう。あぁもう//// 素敵に真綿のような、身動きの取れない情愛に雁字搦めにされてしまいました！！ はぅあぁぁぁぁ(*´Д｀) 嗚呼、伸ちゃんルートは確かに、予想していたような内容とは違う方向に流れていった感もありますけれど。 それでもいいかなぁ、って陶酔してしまいましたから//// だってーー カメラマンという立派な職に就いておりますからね、例え露葉ちゃんがナニカに怯えていても四六時中一緒にいてくれる訳ではないのです。 必要以上に甘やかそうとしないし、離れられるところでは離れて行ってしまうし。 けれど、けれど。 そうやって露葉ちゃんとの距離を一定にしておかないと、 溺れてしまいそうなのは伸ちゃんの方だったのですよ(*´Д｀)！！ 露葉ちゃんに執着していて、手離せなくなっていたのは彼自身だったのです。 もう、このことを知ったときの心地良い衝撃と言ったら(≧ω≦)！！ 大好きなんです。 気丈に振る舞っている風でも その実は脆いような男性像が、私ったらめくちゃくちゃ好みなんですvv ですから、伸ちゃんのシナリオは確かにメインキャラクターに比べますと短かったかなぁ、って思いますけれど、その分、もの凄い濃度と威力で私には跳ね返ってきました！！ もう逃さない、と露葉ちゃんに詰め寄る彼の手。 わずかな視線の揺れも許さない、矮小すぎる甘い檻。 ゾクゾクゾクゾク(≧ω≦)！！ 嗚呼、伸ちゃんになら一生閉じ込められても構わない！！ と、声を大にして叫んでしまいそうでしたよぅ(*´Д｀) 確かにシナリオ自体が説明不足のまま、「二人の世界」を構築して進んで参りますので、受け入れられない方にはとことん「何やってるの？」という内容に映るのかもしれないなぁ、とは思いましたが＾＾； けれど、伸ちゃんが自分の出来る精一杯で露葉ちゃんを守り抜いてきたこれまでの時間とか。 近くに在りすぎるが故に、伝えられずにいる感情とか。 そんな諸々を妄想し始めると、もう伸ちゃんへの愛情を止められなくて(≧ω≦)vvvv そうは申しましても、結局のところ本編内でシナリオ補完できますメインキャラたちには適わないのですけれど、伸ちゃんだって大好きでございます！ 我が家のPSP内・露葉ちゃんはいつでも伸ちゃんの腕の中に飛び込んで行きますよ〜(≧△≦)b★ (笑) 狐（cv.井口 祐一）… 白面銀毛の者。？歳。 狐さん、キツネさん、きつねさん……？ えぇっと、まず最初にズバッと言ってしまいますね＾＾！（キラン） 何のために登場してきたんですかぁぁぁ(;´Д｀)！！？？ フー……ハー……。 いやいやいやいや(笑) あのですね、これでも何とか彼の存在意義を見出そうと、足りない頭で考えようとしたのです。 「鬼」「鬼に狙われた女性」「白露」 これら単語を結ぶ物語を私はひとつだけ知っておりましたから。 はい。かの有名な『伊勢物語』でございまして、業平さんと高子さんのいわば、恋物語……の成れの果て……でございますよね。 そこから、いろいろと理由づけて考えようとしてみたのですけれどーー。 やっぱり何にも分かりませんでした(≧△≦)b★(笑) これは……。あれなんですね！ 本作品には非常に有効な「深く考えたらダメダメ！ ただ二人の甘く繰り広げられるストーリーを楽しめば良いのだから(≧ω≦)vv」 という考えに到達するしかないということですよね！(笑) まぁ、そんな風に狐面の御方のシナリオも、在るべきものをただ 在るものとして甘受できるのであれば、その……。 シナリオ的には全然アリ！の内容だと思います(*＾-＾*) 「天女」の血を引く者がいかにこの世に生を授かろうとも、その中で「露葉」に巡り会えることだけを希（こいねが）い生きてきた存在。 その両者がようやく出会えたことにより、輪廻が動き出すーー。 えぇ、本当。まるで映画のように綺麗なショートショートですもの＾＾ この部分だけを切り取って眺めるのであれば、幾らでも陶酔することが出来ます。 狐と露葉。二人だけの世界観をvv ですからね、露葉ちゃんが名付けた名前が例え「白露」であったとしても。 それが本作品の表題「しらつゆの怪」とは深く結びつかないものであるのだろうとも思うのです。 それっぽい雰囲気重視の名前にしか過ぎないのだろうな、と……＾＾； 例え上記の古典になぞらえてそれらしい解釈をしてみたところで、狐さんの命が翳っていくのが前提なのであれば、そこで話は広がらずに終わってしまいますものね。 やはり、露葉ちゃんと狐さんの「二人のためだけに切り取られたような」。 そんな恋物語を楽しむのが吉なのだと思います(*´-｀*) えぇと……＾＾； いろいろ擁護しようにも、「二人が幸せなら〜〜」ぐらいの決まり文句しか思い浮かばなくてごめんなさい。 もう少し脚色が上手に成され狐さんが消滅するにしても、そのことで昇華できる、もしくは解明される「しらつゆの怪」の何かがあれば、もっともっと奥行きのあるキャラクターになったのでしょうに……。 「白露」というキーワードが何の意味も持たずに、ただますます攪乱させるだけのようなそんなキャラクターにもなってしまっていて、不憫にも感じてしまいました(;´Д｀) えぇでも、もちろん＾＾ 不憫には思いますけれど、狐さんのことも好ましく眺めておりました(*´-｀*)vv ーー以上で、右往左往しましたキャラクター語りも終了でございます。 う〜〜ん＾＾； 何だか、いつも以上に何を話したいのか不透明な内容になってしまいましたけれど、それでも！ 「狐」さんも含め、全キャラクターが大好きですから(≧ω≦)vvvv キャラクター萌えでなければ進めない作品でしたから〜〜(≧△≦)b★！！ って、結局はあまり褒めておりませんよね。 申し訳ございません＾＾； ……と謝ってみますものの、本作品が私の中で「このような、自己満足なストーリーで完結していても発売してしまうのかorz」という発売会社様への不信感を抱かせる作品になってしまったことも本当のことですし……。 キャラクターは大好きなのです、それはもう心から(*＾-＾*) けれど、キャラが好きだからと言って目を瞑ってしまっては、今後も *骨組みの成されていないシナリオ構成 *見てくれの良い言葉を羅列しただけのがらんどうな仕上がり *恋愛過程を見るのは好きです＾＾ けれど、いきなりリップ音で誤魔化してしまうのはどうなのか といったプレイヤーを舐めてるんじゃないか、といぶかしんでしまう作品が乱発されても困るなぁ、と思うのです(>_<) ……と辛口ばかりで話していても、やっぱり落ち着かないですね＾＾； 確かに作品の完成度だけで見ますと、むやみにお勧めはできない仕上がりなのですけれど、 （今回の製作スタッフ様方には申し訳ないですけれど、あまり擁護したくないのが心情でして(>_<)） それでも真摯に携わってくださいました、 美麗なイラスト。 疾走感のあるOP曲＆そしてED曲。 そして、キャラクターに命を吹き込んでくださった声優様方。 という尽力してくださった方々のお仕事ぶりは本物でございますし、心から素晴らしかった！と感謝しております(*´Ω｀*) ですから、本作品を上記の方々の視点で楽しんでみたい、と思われる方々には「それは勿論、是非(≧ω≦)♪」とお勧めしたい一品でございました(*＾-＾*)vvvv

（2013.10.05 UP）