メーカー

Mead(2013年04月26日発売【PC】18禁→ 公式URL削除 / メーカー様廃業?



ストーリー

「決して奥深くへと行ってはいけないよ。鬼に喰べられてしまうから」

花面
(はなも)町の子どもならば、誰でも一度は耳にしたことのある訓戒。

高校からの帰り道、渋る幼馴染み・真人と共に花面山の山道を、近道として歩いていた五条 咲
(17歳)は、平坦な道のはずなのに気付けば、山の奥深くへと迷い込んでしまいました。
行けども行けども、うっそうと茂る木々に阻まれる二人でしたが、突如視界が開けたと思うと一軒のお屋敷に辿り着いていたのです。

そこの住人に「桜嫁
(はなひめ)」と呼ばれ、招き入れられた咲は、ここが花面町ではなく【花裏】(はなり)と呼ばれる空間であること。
住人である彼らが人ではないことを知るのでした。

一刻も早く咲を連れて花面町へ戻りたい真人。
異世界であるはずなのに、「彼」と過ごす時間を大切に思い始めてしまう咲。
【花面】と【花裏】という、鏡合せの世界のように離反してしまうかと思えた二人ですが……。

咲と真人は無事に現実世界へと帰ることができるのでしょうか?
また、決断の時、咲が「彼」と結んだ縁
(えにし)はどのような花を咲かせるのでしょうか。



ゲームの流れ
ゲーム内に明確な日付の概念はありません。
選択肢選択により好感度を累積し、各キャラクターとの恋愛ENDを目指します。



システム

公式サイト様より修正パッチを当てる必要あり!(初期のままだと垂氷ボイスが再生されません)
→ 今現在(2016.12)、メーカー様の公式URLが削除されており、web上からはパッチDL不可。
    雑誌等の付録
(パッチ用CD)を使用するのみとなっております。
  
(お教えくださった方、どうもありがとうございます!)

主人公の名前変更可能。
ただし、デフォルト名だと声付きで名前を呼んでもらえます。
主人公ボイス有り。ON/OFFの切り替え可能。
CG鑑賞 & シーン回想有です。シーン回想はエンディング&アダルトシーンに限ります)

選択肢選択によって好感度を累積させ、各種エンディングを目指すアドベンチャー式乙女。
好感度累積により、共通パート → ペアパート → 個別パート、に推移していきます。
花裏に辿り着いてからの、いわゆるノーマルEND的位置に複数人EDがあります。
アダルトシーンは純愛一方の行為ばかりではありませんが、全てヒロインを想った上でのものです。
HappyENDをクリア後、エクストラメニューがOPEN。

各キャラクターにおよそ3種類のEDがありますが、恋愛EDは1種類のみ。
  但し、BAD系エンディングにもCGが付く場合があります。
全CGを集めると、ご褒美CGが表示されます。



総評 ★★☆☆

必ず、修正パッチを当ててからプレイなさってくださいね(>_<)!

と、まずは注進させていただきます。
いやもう、ビックリですよ。
だって、あんなに楽しみにしていた
新沢さんのボイスのみ再生されないんですもの!
さ、桜の樹の呪い(;´Д`)!? と思いました(笑)

という冗談交じりの進言は以上にさせていただきましてーー。
処女作ということで今後のより良き前進を願って、敢えて辛口評価をさせていただきたく存じますm(_ _)m

まずはですね……。
シナリオが中途半端だと思いました。
決して浅くない内容なのに、説明不足の箇所が多すぎてプレイヤーが感情移入、もしくは納得できないままにストーリーが進んで行ってしまう感が強いのでは……、と懸念しております。
( 修正パッチが発売開始直後にも関わらず、間をおかずに ver.03 まで公式サイト様にUPされいるという現状は、スタッフの方々に言わずもがなの部分として転進材料にしていただきたいと願っております(´人`) )

そして、シナリオより何より、EDの在り方については……。
どうかと思ってしまったのです orz

乙女ゲームをどのような視点でプレイするのかという、各人の姿勢によっても異なるとは思うのですが。
「これを以って唯一の恋愛EDとしてしまうのですか(;´Д`)!?」という内容のEDが複数あった、ということが個人的に辛かったんですよぉぉぉ(⊃Д⊂)

決して!
決して題材は悪くないですし、「切り離されてしまった亜空間での人とは異なる存在との恋愛譚」という位置付けも私の好みに合致しておりまして、気負わずに世界観に入っていけるところなんか、素晴らしいと思っております(
*^-^*)
が、それ故に、EDに辿り着くまでの説明不足=駆け足のシナリオが勿体なくてですね(T-T)

一目瞭然のHappyENDではないのなら多くの人が納得できるように、シナリオにおける説明の手間を省いてはいけない。
と思いますし、また、
シナリオを浅くもなく、けれど、深くもなく流してしまうのならば、ベッタベタの恋愛EDを用意しておいて欲しい!!

と思ってしまったのです。

辛口だらけで本当にごめんなさい!!
ただ。
好きなキャラクターを好きなままに追いかけて、そこに純然たるHappyENDを確約できないとなると、簡単にお勧めできる作品とも出来なくて……orz
ですので、

プレイ後の綺麗な余韻のためならば、HappyENDじゃなくても大丈夫(≧△≦)b
俗世間から取り残されたような鄙びた空間での生活が気になるなぁ^^
桜というモチーフと、人外のキャラクターである彼らとの一風変わった、少し切ないような、それでいてほんの少し温かいようなーー。
そんな恋愛ストーリーを堪能してみたい(≧ω≦)
vv

と、突撃できる方にのみ、本作品をお勧めさせていただきますね。ごめんなさい(>_<)!!

最後に蛇足ですが、隠し文字にて失礼致します。
個々のご判断でお読みくださいませ(´人`)

幸せな気持ちでプレイを終わらせられたいのでしたら「
真人」を最後に。
切ない余韻有りでも、テーマに沿ったシナリオ重視をされる方でしたら「
吹雪」を最後に。

プレイされることをお勧め致しますm(_ _)m



登場キャラ(cv.)

吹雪(cv.紀之)花裏の住人。桜の樹寄りの異形の者。
 咲のことを突き放すでもなく、歓待するでもなく、花裏に招じ入れたひと。
 口数は少なく、一日の多くを桜の樹の下で過ごす。


佐原真人(cv.逢坂良太)咲と同級の幼馴染。
 幼い頃から咲を大切に想っている少年。
 花裏に来てからは調理を任される程、料理の腕前に秀でている。


垂氷(cv.新沢真)花裏の住人。陽向からは「虫」と呼ばれている。
 見た目は幼な子だが、停滞している花裏の時の中で生きてきたので老獪な面もある。
 口調も大人びていて生真面目な性格。


陽向(cv.西野真人)花裏の住人。猫の化身。
 身に付けている、その軽やかな鈴の音のように、一つ所に落ち着いていられない性格。
 花裏を守ることにおいて、住人の中で最も執着している。


霧島(cv.ミノベサトル)花裏の住人。翼が生えている。
 素っ気ない印象を受けるが、その実言葉少なに気を砕いてくれるひと。酒造を趣味としている。

(2013.05.19 UP)