黒蝶のサイケデリカ





面白かったです〜〜〜(≧ω≦)!

いえいえいえいえ。
【面白かった】とは申しましても、それは
【ゲーム性が】ということではありません。
むしろ、ゲーム自体はすぐにプレイを終えてしまえる尺しかないと感じておりますから(´人`)

けれどですね、全てのプレイを終えた後に、
"嗚呼。この作品に出会えて良かったなぁ(*´Д`)" って思えたんです。
うん。
しばらくは呆けて、魂を抜かれちゃった感じかもしれません(笑)

拙「紹介」ページでも述べておりますが、本作品において、

選択肢は従来のような [ 好感度累積 ] の意味を成しません。

選択肢自体も少ないですし、その選択肢が、"「彼」寄りの内容で進めて行こう" と
指針を決めるだけの意味しか持たないのです。
後は流れに沿ってシナリオを【読み進めるだけのノベルゲーム】に化してしまいますから、[ ゲーム的手応え ] としてはきっと微弱な選択肢でしかないと^^;

それでも、内容そのものが濃いせいか。
はたまた、[ FLOWCHART ] をゼロから全体を埋めていく行程が、陰鬱とした館の内部を探索していくヒロインたちの行動と重なって思えるせいか。

"もうすぐ出口に辿りつけるんだ!" という希望を持って読み進めることが出来るのです(*^-^*)

未プレイの方には分かりにくいかもしれませんが、シナリオ自体は大きく一本道なのですが。
シナリオをある程度進めて行きますと、それまでの内容に付随したミニシナリオがOPENしていきます。
そのミニシナリオをどのタイミングで読むかは、プレイヤー個々の判断に委ねられるのですけれど、私自身は[シナリオ解放率 ] によって、いろいろとエンディングのロックが解除されていきますので、なるべくOPENした段階で読むようにしていました。

そうしますとね。

ミニシナリオの内容って明るいことが多いんです(*^-^*)

ストーリーの基盤がシリアスで進んで行きますので、ミニシナリオの内容
(ヒロインと攻略キャラとの掛け合いだったり、ヒロインのことを話題にする攻略キャラ同志のボケ漫才?だったり(笑))で肩の力を抜く、という感じでした。
このね、緩急具合がわたし的には丁度良くて、"楽しいな〜(*´Д`)" と思うばかりだったのです♪

おまけに、おまけに。本当に、

本編そのもののシナリオ内容が素晴らしいと感じたのです!!

館の中は陰鬱としているし、封印されているヒロイン・アイちゃんの記憶は、確かに封印されるべき内容でございました。
乙女ゲーム風味に恋愛要素を強めに脚色されている、とは感じましたけれど、でも、あんな経験をしてしまったのなら。
しかも、その経験を傍観者という立場ではなく、【当事者】として。
しかも……、その「
事の発端者。=中心人物」として経験してしまったのなら、

何て、自分の業は深いのか

と、立ち直れなくなるのも道理です。
本当に辛い思いをしてきたんだろうな、アイちゃん……(T-T)

そのような衝撃を感じることになりますので、余計に館の中で過ごす日々の大切さを後から知ることになるのだと思いました。
"館の日々は怖いだけの日々じゃなかったんだ。皆への救済もあったんだ(⊃Д⊂)!" とね、ふるふると胸が震えて、そして。
最後の最後に【大団円END】を見たのなら、"あぁぁぁぁぁ(T-T)!" と、胸がいっぱいになってしまうんです!
(【大団円】ではメンバーが一人足りませんが、その「彼」とも再会が果たされるのじゃないかな? と、思える余地が残っているところがまた素敵だとね、しみじみ……(*´Д`))

ーーと、あんまり感想を述べてしまいますと、ネタバレしたくないのにネタバレ予測出来てしまう文章になりかねませんので、このままキャラクター小感想へ参りますね^^

ですが、個別パート自体 長い尺ではありませんため、感想自体もあっさり&ネタバレをしないように切り上げながら進めていきたいと思います(*´Ω`*)

(「黒蝶のサイケデリカ」のアイコンに使用されている画像の著作権は、アイディアファクトリー株式会社様に帰属します。また、cv. の敬称は略して記載させていただいておりますm(_ _)m)





緋影(cv.石川 界人)二連黒子の青年。

ウサギちゃんのね、りんごを頬張るイベントCGが可愛かった(*´Д`)!!


ーーではなくて(笑)

うんうん、さすがセンターキャラです^^
良いところを掻っ攫っていくなぁ、としみじみしてしまいました
////

内容的には、
「緋影くんは緋影くんで、他のキャラクターからは独立したストーリーとなっている」とだけ言っておきます。
私くらいの年齢になりますと、緋影くんのような生い立ちの主人公のお話は、それなりに見かけてきていると思うので、個人的に話の齟齬も感じました。

以下ネタバレ齟齬感。

没落した一家の生き残りのはずなのに、「薬代」として与えられた金子だけで、あれだけの豪奢な生活が維持できるものなのか、という疑問。
働いている描写もありませんでしたし、引きこもっていましたし(笑)、その割に研究費や書物代には糸目を付けていませんでした。
(青色ネコ型ロボットから、お金が湧き出るような素敵な道具でも出してもらったのかも!(笑)
まぁ。そのロボットがいたら、あんな酷いことにはなってませんけれどね〜^^;)


とかをね、考えたりしたのですが、それらは物語を読んでいく上で【都合よく目を瞑らなければいけない枝葉末節】なのだと思いますし(笑)、緋影くんが抱えてしまった絶望感をより良く引き立たせていたと思います^^

緋影くんは最後の最後で、またも「
手を離して」しまう決断をしましたが、その後の展開では希望を持てるものがありました(*´Ω`*)

緋影くんが独りになっても「救いたい」と願った末に、あえなく孤独に呑み込まれ……。
いつしか、親愛を傾けた対象のことさえも朧になってしまい。
孤高としてアイちゃんに接してきた緋影くんが、彼女との日々を温かく感じ、そして、いつしか胸に受け入れてしまったという心地良さを知ってしまったのにーー。
彼が選び取った結末は切ないものがありましたが、だからこそ余計に響く存在になったよね、としみじみ感じるに至りました(*´Д`)
vvvv





山都(cv.細谷 佳正)三白眼の青年。

山都くんが好きなんです〜〜〜8(≧△≦)8))))


シナリオ的に言えば鉤翅さんが大好きですし、紋白くんの芯ある控え目な部分にも、鴉翅くんの脆さを含んだ強さにも、緋影くんの狂気を孕んだ一途さにも。
たくさん、たくさん惹かれるところはあるんです。

でも、山都くんは私の
本能レベルで好きだから、もうどうしようもなくて(≧ω≦)!

シナリオを追いかけるだけで本当に楽しかったですし、無事、HAPPYルートに乗れた時には「ぃやったぁぁぁ!」と咆哮してしまいました(笑)

「負い目があるから」と自分を責めつつも、毎日、通うことを欠かさなかった山都くんが好きです。
記憶がなくなっても、「とにかく会いに行かなくちゃダメなんだ」という一念があるため躍起になった揚句。
半身を呑み込まれてしまうに至った、がむしゃらさにも惹かれています。

とにもかくにも。
罪悪感に蝕まれ化け物と化した身体でも、何とか踏みとどまってくれた後のアイちゃんとは勿論。
紋白さんとのやり取りが好きでした〜(*´Д`)
vv
温室に行くシナリオがとにかく楽しみでね^^

ゲームプレイを通しても一番最初に見た、いわゆるBAD ENDが山都くんのものだったのですが、アイちゃんに執着したが故の……、という展開もとても好きでしたし。
BADのみならず、HAPPYもね、

「ゆっくりでもいい。時々、後ろを振り返ってもいい」
「けど、立ち止まらずに歩いていこう。……お前となら大丈夫だ」


っていう考え方が好きで、好きで(⊃Д⊂)!

一見、我を通してしまいがちな外見をしているからこそ、"こういう思考に至った経緯があって、山都くん自身の内省があって……。本当に苛
(さいな)む日々の積み重ねだったんだね(T-T)" と、偲ばれるギャップに。
がっつり惚れてしまったのですもん〜〜(
ノωノ)vvvv


強引そうに見えて。挫折感も、他人のペースに合わせる術も知っている山都くん。
私が一番、隣にいたいな、と思った男の子でありました(*^-^*)
vv





鴉翅(cv.柿原 徹也)ピアスの青年。

"う〜ん。こう……見るからにチャラチャラしている男の子って好みじゃないんだよなぁ"
という印象から始めた鴉翅くんルート。
(↑ 私目線^^;)

でもでも!
鴉翅くんって、
全然そんな男の子じゃありませんでしたよね(*´Д`)!!

うぁ〜。今では、最愛・山都くんの次点に好きで忘れられない、って感じています。
こう……じわりじわりと侵食されていくように。
染み入るように、胸に居座られてしまいましたから(
ノωノ)!

館の中で、山都くんと紅百合ちゃんに
「なんでそんなに弱くなっちゃったんだよ!?」といったような内容で、啖呵を切ってくれた鴉翅くんに痺れてしまったのです。
もともと、鴉翅くんのシナリオを読み進めていって、"ヤバイ。こういう脆さを含んでいる男の子って大好きなんだよね〜" と、私の中にちょうど危険信号が出されていた時でしたからね。
もう、そこでガクン、と素直に堕とされてしまいました(
ノωノ)vvvv

【現実世界】ルートでも、必死になってくれる姿に、

"館の中だけじゃなかったんだなぁ。本当に鴉翅くんはアイちゃんのことが好きなんだ"

と、感動してしまったことも彼が大好きな一因でございます
////


何時でも。
何処に居ても。
鴉翅くんが欲しかったのは、唯一つだけ。
大好きで大好きで堪らないアイちゃんに、何度も引き戻してしまいそうになる手を、ぐ、と懸命に差し出していた。

そんなイメージのある鴉翅くんが大好きなのでした(≧ω≦)!





鉤翅(cv.鳥海 浩輔)タレ目の青年。

最初はですね、"え、なんで鉤翅くんのような当たり障りのない男の子に鳥海さん??" と、失礼ながら思ったのですよ。
声ヲタとしての意見なのですけれど(>_<)
でも、ストーリーENDを迎えるに至り、

嗚呼(⊃Д⊂)!!

と得心致しました。
うんうん。ダメですよね。鉤翅さんには鳥海さんじゃなくちゃダメですよね(T-T)!

と、またしても声からの感想なのですが(笑)、今では深く納得しております。

そんな鉤翅さんは、もぉ!!

存在自体が癒し(*´Д`)vvvv
館で出会えた存在自体が
幸せの象徴でした////

鉤翅さんENDの二人が、もこもこ幸せそうなのが良かったですねぇ。
【大団円】で最後の美味しいところを攫って行くのも、やっぱり鉤翅さんでしたし(笑)
鉤翅さ〜〜〜ん(ノ≧∇)ノシ
vvvv と、しゃにむに抱きつきたくなったのは私だけじゃないと思います!

「にっこり笑顔で確信犯」。
そんなイメージのある鉤翅さんに、心底 惚れ込んでおります〜〜(
*´Д`)vvvv





紋白(cv.松岡 禎丞)狐面の青年。

すっかり騙されたよ、紋白くん(;゚д゚)!!


ーーと、驚愕してしまった男の子でした。
確かに、そうと考えれば二人の関係性に、いくつも符合する点はあったのですよね。
でも、う〜〜ん。

気付きませんでした(;´Д`)!

そんな紋白くんのストーリーは、
[ ほわほわ ]^^
とにかく、ほわほわ&ほっこり。
そして、つたない愛情表現からのキュン萌え! という素晴らしい三段構成(笑) になっていたと思います。

でも、ふんわりしているだけの男の子じゃなくて、紅百合ちゃんを。
アイちゃんを守ろう、という気概が伝わってくるからこそ、普段はおとなしい印象の紋白くんが
【内包している強さ】というギャップに眩々してしまうのですよね〜(*´Д`)vv

[ 泡沫 ]ENDの先があって良かったです。
紋白くんに伸ばした手が届いて本当に良かった(T-T)!

きっとね、諸事情を鑑みると鴉翅くんや山都くんよりも障害が多い恋になると思うんです。
でも、それでも。
アイちゃんはきっと紋白くんのために、それらを乗り越えてくれると思うし、紋白くんと一緒に進んで行ってくれるはず。
紋白くん自身も、口があまり上手じゃないだけで、芯はしっかりしている男の子ですし、

ちゃっかりとした甘え上手(≧△≦)b

ですから、そこらへんを上手くアイちゃんに発揮して、大変なことも乗り切ってくれるんじゃないかと。
えぇ、思うのですよ(笑)

でも、何をしても一番に思うのは、やっぱり。

紋白くん。あなたが傍にいて、日々を能動的に過ごしてくれることが本当に幸せ!

ということでした(*^-^*)
vvvv





以上がキャラクター小感想でございます。
作品自体は、好き!、と感じているのですが、感想そのものはサクッとしたものになってしまいましたね^^;


が、冒頭部分から何度も申し上げております通り、本作品は

ストーリーこそ短いものの、プレイ後の感情を掻っ攫われてしまう異色乙女

だと思っております(*^-^*)


まぁ、けれどですね、シナリオの量に対して販売価格が見合っているか? という点が気になる方だって当然いらっしゃると存じますので。
(それも当然の心理かと思いますし^^)
まだまだ、その……。
中古販売 としても安くはならない期間に購入をお考えになられるのでしたら、ご自身が、

*シナリオが良いんだったら、フルプライスも気にならない(≧ω≦)!
*いやいや。お財布に優しくなるまで、もう少し待ってみようかな^^

等々。
どちらの気持ちに軍配が上がるのかに照らし合わせて、検討された方がストレスが少ないかもしれません。


私自身は、プレイ後のあの、
魂がほっこり抜かれてしまったような虚脱感が何とも心地よく……。
アイちゃんを中心にして、緋影くんも山都くんも、鴉翅くんも鉤翅さんも。もちろん、紋白くんも。

皆が笑いあって歩める日々が続くことを、祈らずにはいられませんでした(*´Ω`*)vvvv

(2015.02.20 UP)