OZMAFIA!!
vivace















メーカー

SY (2015年02月26日発売 【PS Vita】)
「OZMAFIA!!」のバナーに使用されている画像の著作権は、Poni-Pachet SY様に帰属します。



ストーリー

誰もいない路地裏で目覚めた少女・フーカには記憶がありませんでした。
外見からしてフーカの年齢は17歳ほどでしょうか。
記憶がないせいか言動の端々にあどけなさが残るフーカは、何故かシーザーという無法者に命を狙われるようになってしまいます。
そんな彼女を助けてくれたのが、町を取り仕切る [ ファミリー ] のひとつ、オズファミリーのボスでした。
オズファミリーの邸に身を寄せるうちに町の構造等を知るようになったフーカは、様々な出会いにも恵まれます。

相変わらず記憶は戻る気配もなく、相も変わらずシーザーにも軽く命を狙われる日々ではありましたが(笑)、フーカはこの町での生活も、「彼」と出会い過ごせる時間も大切に感じるようになっていくのでした。
しかし、突如として現れた「町全体の災厄」とも呼べるシーザー以上の存在に、フーカも。
そして「彼」もが命の危機に晒されることに!

これまでに絆を深めてきたフーカと「彼」は無事にファミリーの元へ帰還することが出来るのでしょうか。
そして、最後の最後。
フーカが手にする「記憶」とは一体、どのようなものなのでしょうかーー。



ゲームの流れ

ゲーム内に明確な日付設定はありません。
が、【Story Information】によって今現在が全体のどこに当たるのかが俯瞰できるようになっています。
会話選択肢にて好感度を上昇させ、恋愛エンディングへ到達するアドベンチャー形式。



システム

主人公の名前変更可能。(但し、公式名だと声付きで呼んでくれます(≧ω≦)!)
主人公ボイス有り。(但し、本編中はボイス無し。[ Epilogue ] 等のみ声が付きます)
CG鑑賞&シーン回想あり。(シーン回想はCG鑑賞に付随しています)
好感度上昇確認システム有り(音が鳴ります) & 好感度累計値(ステータス画面)有り。

明確な日付設定はありませんが、ストーリー的には以下が根幹。
* [ ミスコン ][ 流星群祭 ](共通パート)+ [ ハーメルンの襲撃 ](個別パート)
攻略制限あり。最初に攻略できるのは、オズマフィアの3人のみ。
三角関係のままのエンディングはありませんが、乗換えルートは存在しますので、ある程度の股掛けプレイが必要。(← オズファミリーの3人のみ適用。他キャラクターは一途プレイでOK)

◆ 恋愛ENDは各キャラ【2〜4種類】。
* 大抵のキャラが2種類のエンディングに分かれており、大概は [ 恋人 ][ 恋人未満 ] といったような内容。
* オズファミリー3人にはその他に、三角関係から乗り換えた相手との恋愛ENDも有り。
おまけコンテンツとして【Extra】有り。
* [ CG鑑賞(シーン回想含む)/ BGM / Story Information(チャート俯瞰)/ ENDリスト(回想機能無し)/ After Episode(SS集:本当に短いです(笑))/ CLOCK ] が楽しめます。
フルコンプ後の「御褒美CG」有りです(≧ω≦)!



総評 ★★★

面白かったです〜^^
が、「恋愛シナリオを嬉々として楽しむ」というよりは、
「恋愛色のある物語を楽しむ」というような感覚に近かったかもしれません。

あ! 違うんですよ。恋愛色がない訳では決してないのです。
それどころか、結構……アダルトな描写なんかもあったりして……生唾ゴックン、だったりするのですが(笑)
そうではなくて、何て言うのでしょうね。
ひとつの大きなうねりがありまして、その "うねり" は何故生まれてしまったのだろう?
その "うねり" が解決する時には、フーカちゃんの「記憶がない」という現象も解き明かされるのだよね??
ーーと、つまるところ最終局面に期待を懸けてしまいますため、キャッキャウフフな恋愛ストーリーには収まらないプレイだったなぁ、と感じたのです。

恋愛ストーリー自体も、学園恋愛もののようなほんわかしたものとは違いまして、いろいろな切り口がある恋模様を楽しめますので、純愛ストーリーもあれば、駆け引きめいた内容のものがあったり……等々。
随分とひとつの作品の中であれこれ楽しませていただきました(
*^-^*)vv
でも、どれもこれもフーカちゃんをないがしろにする内容はございませんでしたので、その点は安心してほっこりと眺められたことも重畳でございます^^
(例え、三角関係ルートでも皆がフーカちゃんに優しい〜vv

ですが、プレイをひとたびしてしまいますと、全キャラクターに幸せを見出して欲しい、と願ってしまうもの。
それが製作サイド様の意向で、なかなかに叶わないキャラクターもおりますのが切ないのですよね(T-T)

そして、いわゆる
【真相END】。
これがありますために、本作品はふんわり乙女には留まらない内容になっており……。
恋愛ゲームとして眺めたときに、幸せな余韻に浸れるか、かの中心的な存在に心うがたれ切ない心情となるかは、やはりプレイヤー次第なのだと思います。
ちなみに、私はそれでもフーカちゃんが一番好きで、彼女が誰も彼もを幸せにしてあげられたら良いのに! と願わずにはiいられませんでした(*´Ω`*)
何はともあれ、プレイしてこその醍醐味ですね^^

愛を謳うだけではない、根底にある "思惑" を意識しながらのプレイに挑んでみたいのでしたら、ひとつの作品で様々な愛の形を見ることが出来る稀有な本作ですので、是非に♪ とお勧めしたく思います。
プレイ時間は初周はあれこれ悩んで、7〜10時間はかかるんじゃないかな。
2周目からは選択肢ジャンプを駆使するとあっという間に、個別パートまで辿りつけますので、サクッとプレイできる作品に早変わり^^
なかなかに感慨深い作品だったなぁ、と嘆息してます〜(*´Д`)
vvvv



登場キャラ(cv.)

◆カラミア(cv.新垣 樽助)オズファミリーボス。
  鷹揚で闊達な [ ボス ] に相応しい男性。優しいです(
*´Д`) が、相談役の前ではその尊厳も形なし(笑)

◆キリエ(cv.興津 和幸)オズファミリー相談役。

  頭脳明晰、容姿端麗であるため、女性からの人気が高い。が、その舌鋒は鋭く、剣戟のよう。

◆アクセル(cv.梯 篤司)オズファミリー幹部。
  寡黙でボスへの忠義心に厚い男性。人付き合い、特に女性に接することが苦手。

◆シーザー(cv.桐本 琢也)ウォールフガングリーダー。
  ファミリーに属さない無法者を束ねている。切れ者かと思いきや、意外と天然でドジッ子さん^^

◆ソウ(cv.井口 祐一)シーザーの右腕。
  笑顔が優しい青年。「シーザーの右腕」とされてはいるが戦闘要員ではなく、家事の腕を買われてのこと。

◆スカーレット(cv.市来 光弘)グリムファミリー幹部。
  ボスが不在のファミリーを支えている、生真面目で一途な青年。


◆パシェ(cv.藤井 京子)長靴ファミリーボス。
  女性ながらに凛々しく、剣の道に励む統率者。


◆ロビン・フッド(cv.藤波 聡)シャークウッド診療所の医師。
  国内で唯一の医者。生者は遍く救うことが出来る、と言われるほどの腕前。が、本人は厭世的。


◆ハーメルン(cv.小野 友樹)グリムファミリーボス。
  【大罪】を犯したとされる国内きっての指名犯。以前はカラミアと同様に、鷹揚で闊達な器ある男性だった。

(2015.06.25 UP)