乙女【紹介】目次 『帝国海軍恋慕情』攻略 『帝国海軍恋慕情』感想



帝国海軍慕情






メーカー

D3PUBLISHER (2015年09月25日発売【PS Vita】)



『帝国海軍恋慕情』のヘッダーに使用されている画像の著作権は、株式会社ディースリー・パブリッシャー様に帰属します。



ストーリー

明治36年。
女子高等学校を卒業した美萩 園緒
(17歳)は、就職先を探しているさ中、海軍のポスタア絵師募集の広告を見つけます。
日清戦争で両親を亡くし、士族である祖父に育てられた園緒はお家再興にために、と奮って絵師募集の面接に向かうのでした。

無事、絵師として採用された園緒は軍楽隊所属となり、軍楽隊の「表」の活動だけではなく、「裏」の活動。
つまりは、諜報員としても働くこととなったのです。
時は日露戦争直前。
ロシヤとの情報戦が日本の勝利を左右する、大事な時期でした。

それまで女子学生として過ごしてきた園緒は当然 諜報活動には不慣れでしたが、軍楽隊の「彼」に師事することで諜報員としての心得を学んでいきます。
それはやがて「彼」への恋心にも繋がりーー。

時は満ち、日露戦争が開戦する頃。
園緒の未来はどのようなものとなっているのでしょうか。
そして、「彼」の隣に在ることは出来ているのでしょうか。



ゲームの流れ

【序章】【第1章】〜【第9章】【最終章】までの章仕立てで進行。
選択肢選択によって好感度を累積させ、各種恋愛エンディングを目指します。



システム

主人公の名前変更可能。(ボイス呼びはなし。無音か「君」「お前」等に置き換えられます)
主人公ボイスなし。
CG鑑賞のみ有り。シーン回想は一切ありません。
好感度上昇確認システム(いわゆる "愛キャッチ")有り。好感度累計値(ステータス画面)なし。
選択肢ジャンプ有り。未読部分できちんと止まってくれます^^

選択肢で好感度を累積させつつ、恋愛エンディングを目指すアドベンチャー形式。
【序章】→ 攻略したいキャラクターを選出。
*【第 1 章】〜【最 終 章】(=第 10 章)→ 個別パート。

恋愛ENDは各キャラ【2種類】
* [ HAPPY END][ NORMAL END] があり、好感度の累積で分岐します。
* どちらのEDにもCG有り。
おまけ要素として【エクストラ】有り。
* [ 画像鑑賞 ](シーン回想なし)[ 音楽鑑賞 ] が収録。
CGコンプ等の「御褒美CG」はありません。



総評 ★★☆☆☆

すっごい久しぶりに低評価「星2.0」を付けてしまいました^^;
(PS2までの作品しか「★2」を付けてなかったので、一体、何年ぶりなんだろう……)

評価をここまで著しく下げたのは、やっぱり……。
【ヒロインの受け入れがたさ】かなぁ、と。

難しいとは思うんです。
諜報員の少女がヒロインとか、例えば学内の新聞部の少女をヒロインにするとか。
他人の感情の揺れを慮っていたら、ストーリーが進まない部署ですものね。
それこそ、【無鉄砲】な部分が無いと話が膨らまないんだろうなぁ、とは推察させていただきました。

で、実際にプレイをした私自身の感想はと言いますと、正直、「そこまでの抵抗を感じません」でした。
これは私のプレイ時期が遅かった、ということが功を奏したのだと思います。
巷で「ヒロインが合わない」という感想を多く目にしましたので、心構えをしてプレイに臨むことが出来たんですよね^^

その上で、なるべく客観的にヒロイン像をお伝えしたいのですが、

(1)基本姿勢は大和撫子。清く正しく美しく、な感じ。言葉遣いが丁寧なので、そのような印象。
(2)熱血すぎて、自身が信じるもののために猪突猛進で敵の隠れ家に突入すること多し。
  → はたまた、対象人物を慣れないのに尾行する等。
(3)結果。対象人物に見つかり捕獲されることも少なくない。
  → もしくは、例え潜入が上手くいっていても、「あ。」という声と共に、何かしらにぶつかったり、つまづいたりして物音を立て、
結局見つかってしまう(笑)
(私はこのパターンが多いな、と感じました。「またか^^;」と正直思ったくらい)

(4)
園緒さんが、例え失敗したとしても軍楽隊の皆さんは寛容なので、叱りはしても「こいつ使えない」的な展開にはなりません。むしろ「大丈夫だったか?」と心配される展開に(笑)
(5)多分……。多分ですが、プレイヤーの多くがNG作品だと感じる要因は、

園緒ちゃんが自分の主義信条に基づいて行動しているので、結果、反省する描写が無い

というところなのかな、と感じた次第です(>_<)

ーーと、いうところでしょうか。
確かに、私自身はさらりと流してプレイは出来たのですが、ダメな方には本当、合わないヒロインなのだろうなぁ、と推察することもまた容易であり……。
自分に合わないヒロインの恋愛模様を見せられる程、恋愛ゲームにおいて致命的なことはないよね、と感じましたので、その点で「★-2」+ シナリオの短さで「★-1」とさせていただきました(´人`)

ですが、裏を返せばですね、

(1)どんなに任務で失敗したところで責められない。責められたとしても必ず擁護してくれる人がいる。
(2)"え、それって賛美されるところ?" と庶民の私が思うようなシーンでも、「貴女の感性は素晴らしいですね」と攻略キャラが褒めてくれるので、とにかく持ち上げられる内容(笑)
(3)詰まるところ、【ヒロインの全てが容認される】作品なので、プレイヤーがハラハラしても始まらない。
     
(攻略キャラは)皆、そんなヒロインに惹かれているのですから(≧△≦)b

といった、これもひとつの [ ヒロイン至上主義 ] が確立されている作品なのでーー(笑)
オムニバス形式で【第一章】なんて銘打たれていますが、実のところ「第一話」という呼称で十分くらいの短いストーリーが続いていく、短時間でクリアできる仕上がりとなっていますし。
「無鉄砲娘どんとこい
」と鷹揚に構えられる方なら、

気になる攻略キャラクターのために。
はたまた、お好きな声優さんの熱演を聞くために。


サクサク〜っとプレイするのも有りだと思います^^
確かに、結果的にはずんずん突き進んでしまうヒロインではあるのですが、だからと言って思い遣りの心が無い訳ではないですし。
むしろ、攻略キャラを案じるあまり、という展開ばかりですので一途な少女なんです。
その結果、騒動に巻き込まれてしまうだけで(笑)
そう。決して、園緒ちゃんと攻略キャラが結ばれることを祝福できないような女の子ではないので、その点では安心して良いと思います^^


システム周りは快適。と言いますか、あまり機能がなくても気にならない各章の短さ^^;
ただ、CGイベントどころか、エンディング回想すら【一切ない】という仕様がVita製品の乙女としてはあり得ないな、とは感じました。
ごくごく単純な作りの作品だと思うだけに、「何故?」と。

と、話が脱線してしまいましたが、プレイ時間は全ルート個別展開なので、おしなべて5〜6時間程度ではないでしょうか。
選択肢ジャンプがありますから、END回収は楽でした^^

日露戦争時のストーリーではありますけれど、気構えする程の悲壮感はありませんし、「攻略キャラのシナリオが気になるんだよね。どんな恋愛が出来るんだろう^^」くらいに、気楽〜に&鷹揚に構えていれば ドキドキ&ほっこり&攻略キャラにときめける作品だと思います(
*^-^*)♪



登場キャラ(cv.)

深山 峻晴(cv.斉藤 壮馬)海軍二等軍楽兵曹。楽器:トロンボーン。23歳。
   朗らかで誰にでも親切な青年。けれど、仲間ともどこか距離を置いている節がある。

平塚 茂(cv.前野 智昭)海軍二等軍楽兵曹。楽器:サックス。26歳。
   調子が良く、婦女子を見れば甘い言葉を吐く青年。ロシヤ人との混血。

伊予部 直哉(cv.小西 克幸)海軍軍楽兵曹長。楽器:トランペット。34歳。

   職務に忠実で部下思いの上司。口調は厳しいが、園緒のことを育てようという親心に篤い。

原 正毅(cv.櫻井 孝宏)海軍一等軍楽兵曹。楽器:フルート。24歳。

   貴族の位階を持つ青年。物腰が柔らかく紳士的なのだが、世間知らずなところもある。

小宮山 嵩元(cv.石田 彰)海軍上等軍楽兵曹。軍医。楽器:チューバ。24歳。

   軍楽隊に所属しつつ、腕の立つ軍医。そして辛口。心を許した人にも照れ隠しで辛口のまま(笑)

(2016.04.07 UP)


乙女【紹介】目次 『帝国海軍恋慕情』攻略 『帝国海軍恋慕情』感想