いざ、出陣! 恋戦





メーカー

Quin Rose(2011年05月26日発売【PSP】)


「いざ、出陣!恋戦」のバナーに使用されている画像の著作権は、アートムーヴ様および、ジグノシステムジャパン株式会社様に帰属します。

携帯版の公式サイトはこちら → 【aura様】



ストーリー

とある小国の御柳藩では天下分け目の戦が間近となっている折、藩主が病に臥しているため【東軍】【西軍】のどちらに参戦すべきか適切な判断が出来ずにいました。
領民に負担のない選択を出来るようにと藩主は自身の娘、華に見極めの旅に出るよう乞います。
ただ、娘一人での旅は危うく心許ないもの。
護衛役にと腕の立つ一流の剣士、佐々木小次郎を付けてくれました。
今まで城の外から出たことのない姫君が実際に両軍の将に会い、言の葉を交わすうちに見えてくる其の胸の内。
戦国という時代ゆえ、表向きにはできないけれど姫だけに見せる温かな人柄。

共に過ごす時間が長ければ長い程、互いに惹かれあう二人でしたが、恋情だけでは抗えない時代のうねりがやって来ていました。
戦に勝利を収めるのは どちらの陣営なのか。
勝ち戦となれば前途は洋々たるもの。ですがもし、敗軍となった場合二人の行く末はどうなってしまうのか。

そのか細い肩に託された一国を担う重み。
それはまさしく、気丈に前に進もうとする姫を想う彼の将も背負っている重さでもありました。
自国を守らなければいけない二人が辿る運命を乗せてーー 両軍。いざ、出陣!



ゲームの流れ

まず最初に誰のキャラクタールートに入るかの選択有り。
ルート全12話のうち8話までが共通パート。9話からが各EDパートになります。
選択肢選択により好感度調整をしながら各種恋愛EDを目指します。



システム

主人公の名前変更可能。
但し、デフォルト名でも呼んでもらえません。無音か「君」「姫」等に置き換えられます。
主人公ボイスなし。
CGスチル鑑賞 & 各話毎の回想有です。
既読スキップも勿論あるのですが、Rボタンを押し続けていなければなりません。
各話の回想はありますが、あくまで【回想】なので途中の話から始めたい場合にはSAVEが必須。
  (そうじゃなけれな1話目からのやり直しになります(>_<))

選択肢選択による好感度値で各種恋愛ENDを目指すADV形式シナリオ。
攻略対象は全7名ですが、うち3名(明智光秀、織田信長、佐々木小次郎)は攻略規制有り。
全12話のうち8話までが共通パート。9話〜12話までは3種類の恋愛パートに分岐します。
1話毎に2個所ずつ三択が盛り込まれており、選んだ内容によって好感度が変化します。
2個所とも選択肢に成功していると各話終了時に 【追加シナリオ】 が表示されます。
追加シナリオは既読後、『姫の部屋』 → 「外伝」で見ることが可能。

各キャラクター恋愛ENDは3種類。 【祝言END】【通常END】【悲恋END】に分岐します。
戦国武将との恋愛模様になりますので、悲恋ENDはそれなりの結末を迎える武将ばかりと覚悟していた方が良いです。(主人公が死亡するENDはありません)



総評 ★★★

元はGignoSystemさんより携帯乙女ゲームとして配信されているタイトルがPSPへ移植となった本作。
この「元が携帯乙女」ということを念頭に置いておかないと、システム周りは不便だな〜と印象が拭えないかもしれません^^;
前項目【システム】でも触れていますが、先に不便な点を列挙しておきます。

    *既読スキップするには「Rボタン」を押し続けていなければいけない。
    *既読後のいわゆる【章選択】機能がないため、やり直したい話(選択肢)の事前SAVEが必須。
    *Q.セーブ&Q.ロードが 「selectボタン + ○ボタン or ×ボタン 同時押し」 なため両手を使った
      スムーズな動作にならない。


説明だけでは伝わらないかもしれませんが、既読スキップの押しっぱなしというのは確実に本タイトルと向き合う時間が必要となりますし、元々「章選択」はあまり使用しない方なので私は違和感を感じませんでしたが、他乙女作『Vitaminシリーズ』『うたプリシリーズ』等で慣れ親しんでいる乙女プレイヤーの方々には「章選択がないっΣ(@△@;」と衝撃だったかも^^;
が、何より私が一番「うむむ」と唸ったのは、「Quick機能」の不便さ。
これですね、「左手で「Lボタン」を押しながら、右手で 「○ or ×ボタン〜♪」 なら快適にサクサク進められるんだと思うんですよ。でも、「selectボタン」ときた日には 「何っ。持ち手の場所をいちいち変えなくちゃいけないじゃないかッ(;´Д`)」 という感想の蓄積になってしまう訳で……最初は地味に辛かったです。

なんて書いてますが!!
実は、この不便なシステム周りも私は全然平気でした〜(≧ω≦)vvvv
「Quick機能」も割とすぐに諦めがついて「こういう使用方法なんだから仕方ない」とアッサリ降伏。そこから先はただ『恋戦』のシナリオを楽しく堪能しておりましたよ^^
私自身、戦国時代は詳しくなくて武将の名前なんかも本当に有名な方々しか知らないのですが、今回、「あの」(笑)小早川秀秋武将に好印象を抱けたのが個人的に何よりの収穫でした。
「史実は詳しくないけれど、イイ!! こんな風にプラスイメージに転換してもらえるってイイよ〜(≧△≦)b」と一人ウキウキでしたからvv
と、私のこの感想からも窺われるかと思いますが、キャラクター設定は「史実無視」と思っておいた方が良いかと。史実を「風味」として下敷きにしたものだと割り切ってプレイするのが一番です^^

各キャラクターEDも「祝言」「通常」「悲恋」と3種類あるのは、こうした「序盤キャラルート選択制乙女」の特徴かもしれませんね^^
「悲恋」は史実を踏まえたEDになりますため……「本来、この人と恋愛するとこういう結末になるのね(;;」と思わせる内容ばかり。
プレイ中は悲しくて仕方ないんですけど、その悲恋(史実)EDがあるからこそ祝言EDの幸福感をしみじみ噛みしめるが出来ました。 「本来なら ああいう運命を辿るはだった この人と添い遂げることが出来るなんて(T-T)」と私には感涙設定でしたもの゜(p´□`゜q)゜o!!
まぁ、織田さんと明智さんが生き残っているという設定自体が既に凄いんですけどね(笑)

本作はイラストも美麗ですし、声優さんのお仕事ぶりにも文句のつけようがなく、キャラクター設定も個人的にツボな武将ばかりでした(≧ω≦)vvvv
それに、「元が携帯乙女」ですので一話一話が短く サクサク進められるのも私には好印象^^
(逆に言えば、性急なシナリオ展開と感じられるかもしれません)
携帯版はパケ代を考慮してシナリオ設定していかなれければいけませんから、当然の仕様なのだと思います。

以上の点に留意してプレイすると精神衛生上、気楽〜にプレイできるのではないでしょうか(*^-^*
長文になってしまってごめんなさいです^^;
良い点ばかりではなく違和感を覚える個所も書いておかないと、後の「姫君」方の判断材料としてフェアじゃないだろうと思いまして、書き連ねてしまいました。 ……老婆心〜(;´Д`)
個人的最終感想としましては勿論! 好きな作品ですvvvv

    *戦国キャラクターに史実を求めない。
    *(CG等フルコンプするためには避けて通れないので) 悲恋EDも頑張って見れる(T-T)!
    *何より戦国武将と恋愛できるという付加価値と、声優さんが気になるよ〜(≧ω≦)vv

という姫君方には、オススメしたい良作!!
悲恋EDの悲哀たるや涙なくしては見れませんし、そこを乗り越えた祝言EDの甘さがまた破格で……////
是非是非、素敵な殿方との恋愛を楽しんでみて欲しい作品です(o´艸`)ポポ



登場キャラ(cv.)

伊達政宗 (cv.岸尾だいすけ)【東軍】 仙台藩藩主。
   歩く姿だけで妖艶さを感じさせる美丈夫(笑) 女癖は悪いが、統治の才能に秀でている。

服部半蔵 (cv.森久保祥太郎)【東軍】 伊賀同心支配役。
   凄腕の忍だが、それを微塵も感じさせない快活さを持ち合わせている。

明智光秀 (cv.寺島拓篤)【東軍】 総大将。坂本城城主。
   立ち振舞いのみで他者を圧倒する冷酷な双眸の東軍総大将。

石田三成 (cv.梶 裕貴)【西軍】 佐和城城主。
   謹厳実直な性格ゆえ、柔らかい感情を表に出すことを不得手とする。

小早川秀秋 (cv.石田 彰)【西軍】 後の岡山藩藩主。
   人好きのする微笑を絶やさないが、その実、誰も信用できないという葛藤を胸中に抱えている。

織田信長 (cv.諏訪部順一)【西軍】 総大将。尾張藩藩主。
   最小限の犠牲で最大限の効果を求めることを理想に掲げる西軍総大将。
   艶然と笑いつつ人をからかうのが趣味。

佐々木小次郎 (cv.高橋広樹)剣豪。
   一流の腕を誇る護衛役。淡々としたもの言いをするが、誠実な人柄である。

(2011.06.23. UP)