黒との開かない鍵。



時に性描写を含んだシナリオ&エンディングのネタバレ内容となっております。
   それでも宜しい方のみお読みください。





いやもう、嵌まってプレイしたタイトルです〜〜(≧ω≦)vvvv
もともと、病んでいるキャラクターが大好物ですので、「全員が「病み」キャラって美味しすぎるvvvv」と期待に胸を膨らませてドキドキプレイ。
実際にプレイしての感想は、う〜〜ん。
拙項目の【ネタバレなし紹介】で思ったところは伝えてありますので、こちらでは大雑把に説明を。


*共通パートの文化祭までは、各キャラクターとそれはもう学生らしい、きゅんきゅんだらけの甘酸っぱい恋愛を堪能できます!!
なのに、個別パートに入った途端の崩れ(病み)っぷりったら一体^^;

*BadENDの数が多すぎて、Happy系ENDを見てもなかなかわだかまりが払拭できないよ〜(>_<)

*「病んでる」って言っても、主人公・奏ちゃんのことが好き過ぎて……! という流れじゃなくて、(一人を除いた)攻略キャラクターの性質、元々が病んでるのね^^;
そっか。「病んでいる」人たちを奏ちゃんが好きになってしまったという流れか。むぅ(;´Д`)


という部分が引っ掛かりを覚えた個所でした。

BadENDが多くてもさ、修正パッチで【EDリスト】が追加されれば出来るだけ埋めたいって思っちゃうじゃない! あぁ、でもでも。EDリストを埋めるためだけにプレイする暗黒系ルート(笑)は正直、苦手だよ〜〜(>_<)

と、思いながら序盤をプレイ。
ここで「序盤」という言葉を使ったのは、私が最初にダーク系EDを見てしまい、最後に美味しく幸せな余韻を楽しむためにHappyEDを残してしまうタイプだからです。
特にノーマルENDを終えて最初にプレイしたのが透央ルートだからキツかった。
だって、透央ったらBadENDの数多すぎなんですもん!!
しかもルート自体の内容も内容だったので……、ってここから先はキャラ語りで打ち込まないとダメですね^^;


と、シナリオ設定&「病み」設定には思うところがありましたけど、キャラ設定は大好きです!!
もう〜〜//// 最愛キャラに2人も出会えて幸せで仕方ありませんvvvv
そうなんですよね。同じ「病み」が強調されるダーク系EDでも、好きキャラの場合はむしろ、「はぅぅ(≧ω≦)vvvv」とその暗さに悶えてしまえたりするのですが、好みから外れるキャラの場合って苦痛でしかなくて。
ここら辺が、普通の恋愛を主題としていない乙女タイトルの弱さなのでしょうね。
テーマを絞っているだけに、嗜好に合えば がっちりと深く噛み合いますが、そこ以外の部分が反動でより脆いものになってしまうという----。

なんて、また賛同よりも批判めいた感想になってしまいました(>_<)
これじゃあ、いけません!!
サクッとキャラ語りに行きまして、愛情たっぷりの不平たらたらで参りたいと思います(≧△≦)b
(って、それもダメ〜〜(笑))
cv. は敬称略で記載させていただいておりますm(_ _)m





園村 郁人(cv.十利須我里)奏の義弟。(1歳年下)

本作はきっと郁人のためだけに存在するタイトルなんだ!!

と感じるくらいに、他キャラクターと一線を画していた郁人ルート。
郁人ルートを終えた時は、
もうプレイする部分が残っていないんだ。新しい郁人にはもう会えないんだ。 と寂寥感でいっぱいになりましたから(T-T)

とは、言ってもですね、実際に私が郁人に嵌まったのはHappyルートを終えて、Goldルートの郁人視点が挿し込まれるようになってからなのでした。
それ以前は郁人の行動、心理が不透明で、正直、智臣さんルートを越える「何か」を見つけられなかったのです。

他キャラルートでは奏ちゃんの門限や行動に至るまで、彼女が「郁人のくせに生意気」と感じるくらいに事細かに干渉してきたのに、肝心の専用ルートでは門限だってなくなるし、「誰か好きな奴はいないのかよ」と返って距離を置かれるしで、私には郁人くんの気持ちが判らなかったんですよね(>_<)

例えば、先生ルートだったらBadEND[ 5 ]での、あわやというシーン。

「あんた、なんで姉貴が嫌がることしちゃってくれてるわけ?」
「姉貴もぼさっとしてねーで、とっとと離れろ!」


なんて助けに来てくれて、しかもその後、

「バーカ、無理すんなって。 休んでも、行っても、オレはあんたの味方だから」
「バーカ、姉貴バーカ。 男見る目なさすぎ」

って、わざと揶揄しながら元気づけてくれた姿に救われたり、めちゃくちゃ愛されてるよぅ(T-T)って感動したりしたのに、何で〜〜(>_<) って。

そんな私にとって不可解だった郁人くんの、一見、奏ちゃん離れにも見える専用ルートの行為の数々は彼視点解放によって、ようやく得心したのです。

先にネタバレしてしまいますと。
奏ちゃんの行動が気になっていろいろ口出ししてしまうのは、彼が奏ちゃんを「大切な姉」として見ているから。
自分がいないと何もできないくせに手を離れていってしまうのが寂しくて、その感情を表面に素直に出せているからだったんです。
これが専用ルートに入って(序盤は奏ちゃんのことを、まだ「姉」として慕っているだけです)引きこもりではなくなった、自分の足で歩こうとしている奏ちゃんと誰よりも密接な時間を過ごすうちに、その感情は……。
思慕を表面に出せなくなるくらい深いものとなっていったのです。
しかも、その底には「姉弟なのに」という禁忌の思いが常に横たわっているのですから、そんな自分の感情を認めたくなくて奏ちゃんが他の男性に目を向けやすくするように門限をなくしたり、実際に勧めてみたりして、自分自身をなだめすかしていたのでした。

もともとですね、素直じゃないだけで郁人くんが奏ちゃんのことを、それは大切に思っていることを証明する「」が在るため、彼の想いの変化はむしろ自然の流れなんだろうな、と強く納得することができます。
なので、判然としないながらも「幸せそうだなぁあ(*^-^*)」とほのぼの見ていたHappyENDよりも、GoldENDの幸福感たら私にとって半端なかったです!!
実はこのタイトルで初めてGoldENDを、素敵だ!! と手放しでブラボーを叫んだキャラクターになりましたから。
あ〜あぁ〜〜vv GoldEND、本当に大好きです(*^-^*)vvvv
内容は[ 2 ]よりも、[ 1 ]の方が断然に好み。
より濃密に郁人くんにだけ寄り添っていられる感が強いんですもの////

と、ED語りを先にしてしまいましたね^^;
少し文章を巻き戻しまして、郁人くんの好きシーンをご紹介したいな、と思います(。´-`。)

奏ちゃんの要望で二人でスパを楽しんだ夜のこと。郁人くんのモノローグから。

一日を気の置ける郁人と過ごして充実した気持ちでいっぱいの奏ちゃんが、スパの帰り道に「疲れてもう歩けない」って言うんです。
それを、「うだうだ言ってないで」と手を引いて帰った場面を思い出しているんですよね。

まだこの手に姉貴のぬくもりが残っている気がした。
このぬくもりを覚えている限り、たとえ血の池だろうが針の山だろうが、オレは幸せを感じるだろう。

という、彼自身の背徳感をむしろ悦楽として感じているような、あまりの深淵さにゾクリとしたのです。
後は、表題がよく分かる。「このことだったのね!」と氷解した、ほんの些細な一文。

姉貴を朝まで閉じ込めるみたいにーー

と、姉の自室での深夜の「行動」を止めて、元通りに鍵をかけ立ち去ろうとする場面。
ここから段々と徐々に。
郁人くんの想いが溢れて止まらなくなっていったのでしょうね。
そこから、何度自身の手から離そうとしても何時までも傍にいる、何も考えていないようにただ嬉しそうに笑う奏ちゃんに耐え切れなくなり----

「怖がってんじゃねーよ。 オレのこと、あんま甘く見んなよ」

という、例の場面に繋がるんですよね。
ここのシーンで激萌えしてしまったの私なのですが、何もなくて残念だよ、郁人くん!! と、少しじれったくも感じたのは内緒です(笑)
やっぱり郁人くんの気持ちが報われた あの夜は嬉しかったなぁ(*^-^*)vvvv

他の奴に目を向けさせなくちゃ。と思いつつ、同様に反目する、他の奴の元になんて行かせたくない。という葛藤が、そのまま「囁き」の行為に出ていた郁人くん。
特別となったあの夜だって、それは同じでした。
違ったのは奏ちゃんが郁人くんの行動、そして、自分の胸中に気づいたこと。

「郁人は……それで、いいの? 私が誰か恋人をつくるほうがいいの?」

気がつくのが遅れてごめんね。と謝る奏ちゃんは、動揺して逃げ出そうとする郁人くんの手を掴みます。
ここの文章、好きでした〜(T-T)vv

郁人に比べれば弱い、私の力、私の手。
 だけど郁人はそれから逃ることはしない。

好きな人を前にすると何と無力になってしまうのか。
普段は辛口、文句ばかり並べて、夜は奏ちゃんを意のままに操ることで均衡を取っているくらいの、決して表すことのできない渇望を抱いているのに。
どれだけ郁人くんは奏ちゃんのことが好きなんだろう。

って、たった一文から滲み出るような郁人くんの気持ちを思って感動してしまったんですよね(T-T)
だから、

「オレは、園村郁人は、奏が好きだ! 世界中の誰よりも好きだ、大好きだ!」

と、素直に想いを伝えられた場面では、幸福感でいっぱいになりました!!

好きな人に「好き」という気持ちを告げることができて、それを受け入れてもらえて、同じように「好き」と言ってもらえる。って本当に素敵なことですもんね(T-T)vvvv
だから、これまでのように郁人くんにしてもらうばかりではなくて、彼の持つ夢のために自分も協力するという奏ちゃんの行動が結びついたGoldENDが大好きなんです!
そして、例えば小さなことしか返せなくても、奏ちゃんが傍らに居てくれることこそが郁人くんの幸せの絶対条件なのだと、しみじみ感じ取れることにも素直に感動しました(*^-^*)

あ。 数ある郁人くんの美味しいであろうBadEND&BlackENDシチュに触れずに終わってしまったような^^;
簡単に感想だけ付け加えますと、BadEND[ 1 ]はむしろその続きが見たい! と思いました(笑)
が、BadEND[ 2 ]は受け付けません。奏ちゃんの破瓜の理由が無意味すぎますから(T-T)
BlackENDは好きな部類ですがやっぱり心も繋がって、想って想われて、という形が一番好きだな、と寂しくなってしまいますね(;´Д`) ズバリ歳かな(笑)

以上! GoldENDがとにかく大好きな、郁人くんルートvvvv
FD出るといいな。これでもう郁人くんに会えないなんて寂しすぎるよぅ(T-T) と、思うほど郁人くんの主人公を想う気持ちに満たされまくりのキャラクター&シナリオとなりました(*^-^*)vvvv





須藤 透央(cv.先割れスプーン)奏の中学時代のクラスメイト。

さて、冒頭文でもちょこっと触れました透央(ユキオ)
透央ルートは本当にですね〜〜〜。
女性であのルートを初見OK出せる方がどれくらいいるのか、すっごく疑問に思います(>_<)

学園祭終了までの共通パートでは、とってもきゅんきゅんだらけなんです!!
見た目は派手になっても、実は奥手という性格までは変わっていない彼だけに、それはもう初々しい甘酸っぱさに満ちているシナリオなんですもの(*´艸`)キャ
う……。正直、私個人は聡いキャラクターが好みですので、少々おバカな透央はそれだけで範疇から外れているのですが、それでもやっぱり共通パートは楽しかったです^^

その彼。
奏ちゃんを街で見掛けた時に一目惚れし、実際に奏ちゃんと一緒の時間を過ごすうちにその性格にも安堵できる居心地の良さを見出した透央は、それはもう溺愛状態になるのですが……。
透央のその愛情が豹変してしまうのが、奏ちゃんを愛情の対象としてより、肉欲の対象として強く見るようになってからでした。
(蛇足。「病み」が主題となっている本タイトルで、透央の場合は「性欲」がそれに当たると思います。
ですが、奏ちゃんを想うあまりにその塊になってしまったのではなくて、透央にとって偶々好きになったのが奏ちゃんだけだったように感じたのです。
きっと、他の女の子を好きになっていたら、その子にも同じようにしていたんじゃないかな、って。
それが後述するもう一人のキャラクター同様、私の中で透央が特別キャラになれなかった一つの理由でした
(;´Д`))


いや、現実的にも高校生男子の頭の中って「女の裸」でいっぱいだって有名バンドの歌詞にもありますしね(笑)、その通りなんだと思いますよ。
ただ、透央の場合はかなり箍(たが)が外れてるんです!!
表面上、取り繕うこともせず、奏ちゃんと放課後会うなり即エッチばかりのシナリオ。
「え〜(;´Д`)」でしたよ、本当に。
しかも、更なる受難は続いて、透央の要求に応えるばかりになっていた奏ちゃんの疲弊も重なった上、彼の両親の都合で「引っ越し」せざるを得なくなるんです。
そこからも、怒涛の停滞ストームでしたよ(>_<)!!

透央は一人暮らしのアパートから一切出なくなってしまって、奏ちゃんが会いに行っても会ってくれないし、奏ちゃんは奏ちゃんで、彼の生活が危うくなるなら、って「キャバクラ嬢」のアルバイトを始めるしィ(;´Д`)
あの流れで、「あの」郁人ですら協力的になって、「あの」智臣さんも変身に一役も二役も買っちゃうのが信じられませんでした。
「キミたち、奏ちゃんのことを独占したいくらい好きだったんじゃないの!?」 って思えてしまって、シナリオに付いていけなかったんです^^;

ここから多くの透央ENDに分岐するのですが、あまりにBadENDの数が多すぎて。
透央の無気力ぶり、欲求の激しさが強すぎて……。
最後に楽しみに見たHappyENDでも、素直に祝福できない私がいました。
END直前で透央を殴りつけに来てくれた郁人の格好良さったら、もう(T-T)vvvv
そちらの印象の方が強かったくらいです^^;

でも、一度Happyを迎えて、再度GoldENDを見た時には、うん。「良かったね!!」って思うことが出来ました^^
自分の中で一度、咀嚼できたのが功を奏したのだと思います。
遠距離恋愛になってしまったけれど月に一度会えるのが楽しみで、その日のために学園生活をお互いに送る、というのが、本来の明るい恋人に戻れた二人に嬉しくなってしまったから(*^-^*
私が歳だからかな。
奏ちゃんの恋人が年上となる場合以外、やっぱり年相応な無邪気な恋愛EDが好きなのです(*´-`*

結論として私個人が透央を好き、と感じるようなことはなく、奏ちゃんが恋人として大切に想う相手だから二人の結末を祝福したい、と思ってばかりの透央ルートでした(>_<)





紺野 千紘(cv.平井 達矢)クラス担任&国語教師。

あ"〜〜〜。紺野先生のレビューが来てしまいました^^;
紺野先生……。
声が平井さんなのにな(;´Д`)
相変わらず、文化祭終了までの共通パートでは意外な一面が可愛らしくてきゅんきゅんだらけなのにな。

と、本ッッ当に残念なキャラクターで仕方のない紺野先生。

勉強の面倒を見てくれるところとか、文化祭でヒヨコが潜り込んじゃうイベントとか、琴子ちゃんが撮った写真にちっとも動じないところとか、それどころか学園に閉じ込められちゃうイベントだってッッ。
もう、ドキドキのオンパレードだったのに、個別パートでは何故〜〜〜〜(T-T)
(あ。郁人くんと家事論争できるところも素敵でした(笑))

ただ、何となく共通パートでも片鱗は見えていたんですよね。
それが急激に表面に顕れたというだけで……。
あぁ、でもなぁ。共通パートの先生、大好きなのになぁ(T-T) って、まだ言ってますが^^;

先生のシナリオで何が残念だったって、処女喪失が必ず「あの」イベントだということ。
もっと大切に愛してもらいたかった〜(;;
そして更に、BlackENDのあの強烈な印象!!

あれは……。 あの、BlackENDの内容は凄かったです。
それまでBadENDは見ていても、透央のものとは違い何とかLightに流せるものばかりだったんです。
直接的なBadENDって、あの郁人が登場してくれるものだけだと思いますし。
(そう言えば、ED名「悪意の写真」は誰が撮ったものなのでしょうね? 最初は「智臣さん」だろう、と確信していたのですが、先生のシナリオを完読した今となっては「先生自身」かもしれない、と思うようになりまして…。
ED内容を思い返すと、やっぱり「
先生」なのかなぁ)

ここまで言うとBlackENDの内容を打ち込んだ方が良いのでしょうか?
一応、隠し文字で置いておきますね。

奏の言葉が届かなくなってしまった紺野先生。
「君に尽くすために僕がいる」という言葉を盾に、奏を学園指導室のロッカー内に全裸で監禁します。
そこでは獣のように四つん這いの姿勢でいるしかなく、先生の歪んだ情欲の愛玩物とされ、閉じ込められた陽の射さない空間に奏の心まで空ろになっていきました。
奥底に揺らめいていた先生への愛情も、ただ儚く陽炎のようになりながら----


というもの。
う〜〜わ〜〜。これを実際にイベントCG付きで見た時の衝撃と言ったら、もう!!
先生が好きな方には堪らない負のEDなのかな? と思いつつ、私には無理でした〜(T-T)

このBlackENDより前に見ていたHappyENDでは、幸せながらも先生が本来の夢を手放している内容でしたので、やっぱりGoldENDが最高でしたね(*^-^*vv
何と言っても、BlackENDの喪失感を拭い去ってくれるEDですし!!
先生が桜の季節に迎えに来てくれて、先生自身の夢も叶えていて大切に抱いてくれるEDに、「良かった〜。良かったよぅ(T-T)」とむせび泣きたい気分でしたもの^^;
やっぱり、優しくて自分に余裕があって、奏ちゃんをリードしてくれる先生の姿はそれはそれは素敵ですから!!
(「文筆家」となった先生が二人の姿を投影した作品を作り出していたりすることに、他成人歌劇乙女のキャラクターを思い出してしまったのも内緒(笑) しかも、声まで平井さんで同じだしvv

上手く人間関係を築けずに生きてきた先生が、見つけ出したただ一つの術(すべ)
奏ちゃんが、その本質の食い違いを正せる子で良かった。
GoldENDでは先生がそれに耳を傾けてくれて良かった。
何事も適度な距離と、過度にならない思い遣りが大切なのね----。 と、しみじみ感じた先生ルートとなりました。
チャンチャン(*´-`*





蓮井 智臣(cv.木島 宇太)美容師。

別格、郁人を除いて私の最愛キャラとなっている智臣さんvv
声が木島さんな時点ですでに眩々なのですが(笑)、キャラクター自身の性格も好みすぎました(≧ω≦)!!
のっけから紳士然としているのか、我を通しているのかの境目が曖昧な彼。
奏ちゃんに優しいのは、自分に踏み込まれないように線引きをしているから。
一歩でも踏み込もうとしてしまえば、冷徹な視線を向けられる。
まるで飴と鞭で以ってあしらわれているような、捉えどころのないシナリオ&智臣さんが豹変するのは、彼の住まうホテルを訪れた時からでした。
ですので、本当に個別パート終盤からその態度が急変するんです。

自室の鍵を受け取り、今まで知り得なかった智臣さん自身の全てを知る覚悟があるのか、という選択肢を彼から突き付けられる奏ちゃん。
一つのEDを除いて、「受け取る」を選んで様々な智臣EDに分岐していくのですが、そのたった一つのEDが……!!

はい。「受け取らない」を選んで辿りつく固定EDはBadENDになります。
その内容の衝撃たるや、ショックを受けた度合いで言えば前述した紺野先生BlackENDと変わらないんだと思います。
が、EDから受けた印象というのは180度違いました。
このBadENDでコロリと智臣さんに転んでしまったんです、私vvvv
自分でも変な趣味すぎる、と思うのですが(笑)

ED名は「恐怖と嫌悪と快楽」というもので、このEDでだけ奏ちゃんは智臣さんから精神的にも身体的にも苦痛を伴う生活を強いられるんです。
このEDに辿りつくまでは、智臣さんにとっての奏ちゃんはとにかく美の対象として大切に触れる、時には傅(かしず)くばかりの存在でした。
それがカードキーを「受け取らない」=「彼自身を拒絶する」選択をしたばかりに、奏ちゃんは……。
以下、ネタバレ文章です。

カードキーを受け取らなかった次の瞬間、奏ちゃんは智臣さんの自室に監禁されます。
身動きが取れないように、逃げ出せないように両手を後ろ手に組まされ、椅子に縛りつけられた姿で。
そして、毎日ドールのようにドレスを着替えさせられるものの、それらはすぐ彼の持つ鋏でズタズタに切り裂かれるのでした。奏ちゃんの反発する言動に苛立ちを覚えると髪をざんばらに切り捨て、体に鋏による幾つもの浅い切り傷を付けながら----。
耐え難い鋏の金属音、一つ一つは浅いもののじくじくと痛む傷痕。
そして何より人間性を無視された扱いに奏ちゃんの心は崩壊しないように、智臣の、男の欲求を呑み込むことで辛くも保たれているのでした


というED内容なのですが、これまでとはあまりに異なる扱いに驚愕しつつ……。
自身の望むドールにならないのなら手放せばいいのに。
智臣さんの望む。罠にかかるドールが現れるまで待ち構えていればいいのに。
自分の中の絶対美をズタボロにしてさえ、奏ちゃんを従属させたかったの? 手に入れたかったの?
と思ってしまったのです(*´-`*

もちろん、二次元のキャラクターが行う暴挙としてだけの見方ですし、私自身、痛いことは大嫌いなので身体的な恐怖感を表記している部分は許容できていません。
そこの部分を切り捨てて、智臣さんの心情だけを考えたら----。
嵌まってしまったんですよねぇ////
本当に智臣さんが望む綺麗なドールとなってしまったBlackENDよりも、もっともっと貪欲な智臣さんの愛情……ではないですね、雁字搦めに囚われている二人の姿に強烈な印象を受けたんです。
EDラスト部分、性描写の部分なのですが、奏ちゃんが自分の愛撫を受け入れてようやく満足する智臣さんの描写に、私自身、彼の報われない思いに捩じれた高揚感を覚えてしまったのですから、どうしようもない^^;
あのまま奏ちゃんがいつの日か智臣さんを受け入れて、曇った眼差しでもいいから彼だけを見つめるのなら、BlackEND時のドールよりも更に執着された情欲深い接し方をされそうだと思った私は、重度の智臣さん信者なのだと思います(笑)

そして、一転してHappy系END語りですが。
智臣さんに関しては、断然!!

GoldENDより、HappyENDの方が好きッッ8(≧△≦)8))))

なんです。
あそこで奏ちゃんに一喝されたくらいで覚醒する智臣さんは智臣さんじゃないですもん(笑)
エピローグも美容室の改名が気恥ずかしかったりしましたしねぇ////
白全開の智臣さんよりも、「僕は君だけのアザリアなのだから…」という、あの仄暗さを残してくれているHappyENDの展開の方が好みだったのです(≧ω≦)vv
奏ちゃんの愛情を信じたいのに信じきれなくて、試し続けて……。
どんなに踏みにじろうとしても、自分から離れていかない奏ちゃんへの想いで潰されそうになって、ようやく。

「今度は僕が試される番でもいい」

と言ってくれた、あの瞬間!!
手離した方が楽になると思い込もうとしても、もう自分を誤魔化せなくなって。
奏ちゃんを好きなんだと認めなければ逃げ場がなくなるくらい、その愛情が零れそうになっている智臣さんの姿にダダ惚れでした(≧ω≦)vvvv
しかも、個人的に。
木島さんの魅力爆発だよねぇ//// と思わずにはいられない「濡れ場」シーンでしたし(笑)
うんうん。やっぱり、智臣さんの愛情を受け入れたHappy系EDの方が何倍も嬉しいですねぇ(*^-^*

自分の技術への自負心や向上心が裏目になり、自身の思う通りではなかった現実に打ちのめされた智臣さんがようやく辿りついた唯一つの光。
ぜひぜひ結婚した後の幸せいっぱいの二人には、改心?したとは言っても、奏ちゃんの行動に何か不安要素を感じたらすぐに、「ふふ」と笑っていつかの片鱗を見せるような仄暗さを伴った関係が待っているといいよ。
と、病んだ私は思うのでした(笑)




以上、相変わらず愛情の偏ったキャラ語りとなります^^;


この、「愛情の偏ったキャラ語り」に小峰くんを入れることができないのが寂し過ぎる(;´Д`)!!
いや、うん。分かってるんです。小峰くんの好きな女の子は奏ちゃんじゃないから仕方ないんですけど、でもでも、石川さんなのに〜〜8(≧△≦)8))))
と、石川さん好きな私は地団駄。
しかも、全キャラの鍵を入手してOPENする おまけシナリオ小峰くんver.でも、「えぇッッ!? むしろ、その先こそ!!」って思っちゃったし^^;
重症なので、そっとしておいてください(笑)

そのおまけシナリオは、はい。実に成人乙女らしい内容でしたね^^
個人的に『月ノ光』や『すみれの蕾』のEXTRAよりも断然、好みです。
あそこで、


まだ濡れてないか。…なら、許してやる


と言った郁人くんの、当然のような奏ちゃんへの我が物顔っぷりに身悶えが止まりませんでしたもの〜////

まぁでも。行為描写は「おまけ」だけでなく「本編」でも軽いものだったと思います。
行為そのものを直接的に表現する文章ではなく、行為の手順を重視した内容ですので(彼は次にこうして、それからこうした。みたいな)、もし行為部分を期待してプレイしようとしているのなら……。
行為描写に過度な期待をせず、キャラクターへの愛情で lightに楽しむのが一番でしょう^^

最後にOP曲について。
インストールが終了して流れ出すこの歌が、それはもう見事に仄暗い世界観を表現していて驚きました!!
曲調や歌詞がとにかく好きで何か他のPC作業をする際、BGMとして何度もリピート再生しまくったくらいに惚れ込んでます(≧ω≦)vv
あの曲を聞くと郁人くんや智臣さんのことしか考えられなくなるから大変^^;



全キャラクターが病んでいるという設定ですのでプレイする方を選ぶかとは思いますが、愛情の縺(もつ)れていくシナリオ、もしくは集結される愛の形を異なる角度から堪能してみたい方なら楽しめるのではないでしょうか。
それとダークなEDでも大丈夫な方に限られてしまうかもしれませんね(>_<)
私自身の嗜好もありますので、「良いシナリオに出会えた!」と手放しで言うことはできませんが、嵌まってしまってどうしようもないキャラクターに2人も出会えたことが実に僥倖なタイトルとなりました(*^-^*vvvv

(2011.05.19 UP)