下天の華





メーカー

(2013年03月28日発売【PSP】)



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ストーリー

「変化に長けた忍びが欲しい」

安土城に起きている異変を秘密裡に処理せんがため、伊賀の里にもたらされた依頼でした。
数いる忍びの中でも長老が特に選んだのが、忍法帖の所持により変化を得意とする "くのいち" ほたる。
(18歳)

その依頼を拝命した後、ほたるが赴いた城には、天下布武を掲げる織田信長を筆頭に錚々たる武将が集っていたのです。
無事、依頼主からの任務を与えてもらえるだけの信を得たほたるは、お役目をこなすうち、次第に「彼の人」の心中を垣間見るようになっていきました。
其の人柄を知れば知るほど、今までに感じたことのない感情に胸が疼くようになったほたるへ、ある日、最大にして至難の密命が告げられます。

忍びとして主の命に従うほかはないのは明白。
……にも関わらず、「彼の人」への情を捨てきれないほたるはーー。

"くのいち" としての生を全うするのでしょうか?
それとも、いざともなれば身に付けた技で「彼の人」を救うことの出来る、唯一人の女性としての道を選ぶのでしょうか?



ゲームの流れ

[ オープニング、第1話〜第5話、最終話 ] までがゲーム期間。章仕立てで進んでいきます。
会話選択肢によって好感度を上昇させ、各種エンディングを目指します。
が、【疑念】が上がりすぎるとGAME OVER。



システム

主人公の名前変更可能。(但し、公式名だと名前で呼んでもらえます!)
主人公ボイスなし。
CG鑑賞&シーン回想機能あり。シーン回想は充実の一言(感嘆)

オープニング、第1話〜第5話までが共通パート。最終話が個別パート&エンディングとなります。
1話ごとに契約主から【密命】を受け、決められた期限内に情報を入手します。
一日ごとに推移していき、「朝」「昼」「夜」の3回MAP移動を行います。
MAP上では、「ストーリーイベント」「恋愛イベント」「変化入手」「修行による好みの花入手」を行うことが可能。
戦闘パートも挿し込まれますが、悩まず出来る簡単仕様♪
会話選択肢によりキャラクターの【縁】【疑念】が増減します。
【縁】【疑念】を目視できる画面効果あり。累積値確認画面もあり。
縁は最高値「500」。
が、縁はどれだけ上昇させても構わず、むしろ恋愛イベントの進捗程度によってエンディングが分岐します。

各キャラクターの恋愛エンディングは1種類。
【恋愛エンド】【恋愛なしエンド】に分岐します。
(各エンディングにCGあり)
それぞれのシーンをコンプすると、キャラクター毎にご褒美CGを入手。
CG&シーンコンプよりも、難しいのが【用語辞典】のコンプリートです!! 難易度高すぎ(T-T)
   (いや、ただ単に私がヘタレなのか〜〜orz )



総評 ★★★★☆

面白かったです!
さすが引いてはKOEI様。戦国時代を舞台にしたシナリオは淀みなく流れ、安心しきってその世界観に身を委ねることができました。
こんなに安定した脚色で乙女を堪能できたのは本当に久しぶりな気がします(
*´Д`)

確かに『ネオアン』『遙かシリーズ』『コルダシリーズ』に比べると、コンパクトにまとめられており、「えぇっ、もうお終い? もう二章くらいは楽しみたかったなぁ」と考えないでもありません。
が、それは五章の本編の中にストーリーが綺麗に納まっているからなのだと思うのです。
目に見える破綻がないからこそ、もっと多くのシナリオを楽しみたくなってしまい、ヒロイン・ほたるちゃんと武将方との恋物語を更に味わいたい、と願ってしまうのですよね^^

そのほたるちゃんも くのいちとして傑出しており、彼女の技量がシナリオ内で如何なく発揮されることに清々しい爽快感を味わえますし、性格だって真面目で一途で可愛らしいときている!
並み居る殿方が身分を越えて、ほたるちゃんを欲してしまう気持ちがとてもよく分かります(*^-^*)

攻略自体も本編内に丁寧なヒント機能がありますので、それを追いながらプレイすれば概ねつまずくことはないかと思われますし、合い間に挟まれるミニゲームや戦闘も私のような朴念仁にも楽々こなせる簡単な仕上がり♪
短い時間でサクサクと。無理のない綺麗な恋愛譚を楽しむことが可能な逸品でございます(*´Ω`*)

あ! でも、これだけは是非 注進をば。
【用語辞典】は曲者です! 厄介です(>_<)!!
これはもう、最初から胆力込めて臨まないと全部は集められないと思います〜〜orz
一部、コンプリートできない項目があっても良いやぁ(*´-`*)、と思える方には心からお勧めしたい。
戦国時代&武将ものを、じっくり堪能できる秀作乙女でございました
vvvv



登場キャラ(cv.)

織田 信長(cv.松風 雅也)安土城城主。25歳。
   七徳の武による天下布武を掲げる最も天下取りに近い武将。その気質は熾烈にして粋である。

明智 光秀(cv.野島 健児)信長のいわゆる「参謀役」。30歳。
   信長の右腕ながら、"ふたごころ" を疑われている表裏の読めない男性。
   その整った容姿から城内の女房衆に多く偲ばれている。

羽柴 秀吉(cv.森久保 祥太郎)信長付き武将。22歳。
   農民の出自なため、有名武将となった今でも「成り上がりの卑しい者」という目で見られている。
   本人は無頓着の態を装っているが、人を傷つける痛みを知ってこその今を生きている。


徳川 家康(cv.小野 賢章)安土城賓客。19歳。
   人付き合い、特に女性とのふれ合いに弱く藩主としての先行きを懸念されている。
   が、争うことを憂い人との和を貴ぶ性質から、家臣には篤く慕われている。

森 蘭丸(cv.島ア 信長)信長付き小姓。17歳。
   清廉潔白な性根をしており、愚直なまでの忠義者。が、色恋には疎いのです(
*´Д`)

織田 信行(cv.岡本 寛志)信長の弟。23歳。
   兄・信長とは正反対に、常に微笑を湛えているような穏やかな人。


百地 尚光(cv.檜山修之)ほたるの師匠。33歳。
   ほたるへ くのいち の手ほどきをした師匠。冷静沈着で忍びとしての腕は確か。
   数年前より任務へ赴いたまま行方知れずとなっている。

(2013.12.29 UP)