乙女【紹介】目次 『ミラアリ』攻略 『ミラアリ』感想


ダイヤの国のアリス
〜Wonderful Mirror World〜





メーカー

(2013年07月25日発売【PSP】)


「ダイヤの国のアリス」のバナーに使用されている画像の著作権は、アートムーヴ様に帰属します。



ストーリー

これはーー。
裕福な家庭の子女だったアリス=リデルが、前触れもなくワンダーワールドに連れ去られてしまった後のお話。

強引な白ウサギに連れて来られた
【ハートの国】
[ 引越し ] による別れを経験した
【クローバーの国】
[ 四季 ] が到来し、ジョーカーの支配が及ぶ
【エイプリル・シーズン】

これらの国に滞在する選択をしてきたアリスは、今度は自身が皆の住む世界から弾かれてしまいます。
今回、訪れた
(= 弾かれた)国は【ダイヤの国】
そこは、「ハートの国」もしくは「クローバーの国」の国で出会った彼らの【過去】で彩られた世界でした。
ですが、ひと口に「過去」と言っても ダイヤの国は、

ーーアリスと繋がらなかった場合の住人が暮らす国。
単純に、昔の「彼ら」という訳ではなく、アリスが知る彼らとは、違った組合せで回ってきた時間。


という、完全には重ならない世界。
そう。
ダイヤの国でアリスが出会う「彼」は、元の国の「彼」と重なる部分もあるけれど、これまでの国と繋がりそうで繋がらない、異なる軸の「彼」だったのです。
更に、様々な国を経てきたことで【余所者】である恩恵を受けにくくなっているアリスは、なかなかに「彼」の信頼を得ることが出来なくなっていました。

ダイヤの国でアリスが初めて感じる孤独感。
【自分は「彼」を知っているのに、「彼」は自分を知らない】ということが、これ程までに重くのしかかるとは……。

ですが、アリスは歩みを止めません。
ダイヤの国。
いいえ、【不思議の国】に残るだけの確固とした理由を見つけ出すために、アリスは「彼」との絆を信じ続けるのです。

ダイヤの国での催し物【コーカス・ゲーム】が終わる頃、アリスは「彼」との絆を深めることが出来ているのでしょうか。



ゲームの流れ

◆【opening】+ 【1st vision】〜【17th vision】の章仕立てで進行。
選択肢選択により好感度や責任感を上昇させ、その累積値によって各種恋愛ENDを目指します。
【留意点.1】
アリスには [ クローバーの国 ] までの記憶しかなく、
エイプリル・シーズンは覚えていません。
よって、ジョーカーとの面識はなく、ユリウスとも離れたままである、という認識でアリスは行動します。
【留意点.2】
同じ【ダイヤの国】とは言っても、催し物が [ 測量会 ] のダイヤの国と、[ コーカス・ゲーム ] のダイヤの国で過ごしている
【アリス自身は別の存在】です。
【クローバーの国】までは同一の存在だったヒロイン・アリスも、【ダイヤの国】では軸の違う個体が存在しているという認識でプレイされることをお勧めします。
【opening1 1】〜【opening 3】:共通パート。
*【1st vision】〜【17th vision】:個別パート。
オープニングで【アリスの滞在先】を選択することになり、「1st」からは個別シナリオ展開となります。



システム

主人公の名前変更可能。苗字は固定。
(ボイス呼びなし。公式名でも無音か「君」「お前」等に置き換えられます)
主人公ボイスなし。
CG鑑賞&シーン回想機能あり。(シーン回想は充実しています!)
好感度上昇確認システム(いわゆる"愛キャッチ")あり & 好感度累計値(ステータス画面)あり。

◆【責任感】→ 好感度を上げる選択肢の他に、アリス自身の [ 責任感 ] を示す選択肢も有り。
* [ 好感度 ] の累積値と [ 責任感 ] の累積値によって、各種恋愛ENDに分岐します。

各キャラクターの 恋愛エンディングは 6〜7種類。
*
【BEST END】1種は固定。
* その他のENDは、GOOD END や BAD END 相当となります。
(全てのエンディングにCG&シーン登録あり)
【サブキャラクターEND】→ メインキャラ1人に対し、必ず恋愛ENDを迎えられるサブキャラが存在。
* 今作のサブキャラは、【ブラッド / エリオット / ツインズ / シドニー / クリスタ / ジェリコ】です。
"おまけ" をプレイすることによって、各【ご褒美CG】OPEN。(CGの回収率には含まれません)
* ミニゲームのステージ【墓地】でハイスコア 10,000点以上でCG入手。
* ミニゲームのステージ【駅】でハイスコア 10,000点以上でCG入手。
* ミニゲームのステージ【ダイヤの城】でハイスコア 10,000点以上でCG入手。
* 難易度、ステージに関係なく、ミニゲームを20回プレイすると CG入手。
* ミニゲームのステージ【帽子屋屋敷】でハイスコア 10,000点以上でCG入手。



総評 ★★★★

" うわぁぁぁぁ! なんて凄い展開なんだぁぁぁぁぁ(;゚д゚)!! "

と、度胆を抜かれた作品でした。
同じ【ダイヤの国】を舞台にしていても、前作『Wonder』は世界観への含蓄は素晴らしい! と感じるものの、肝心の攻略キャラの [ 過去 ] に照準が当てられていた訳では無かった、と個人的に思っております。
(要は、エリオットの投獄関連やら、ブラッドの脱獄幇助関連など、知りたい!と思うような展開は一切ありませんでした)

ですが、ですが! 本作『Mirror』は違うんです!!

攻略キャラクターの [ 過去 ] が描かれているんですよぅ(≧ω≦)vvvv

本作で攻略できるキャラクターは5人。
そのうちの、ナイトメア、ボリスに関しましては、特に [ 過去 ] に相当する展開ではありませんが、残りの。
グレイ、ユリウス、エースの [ 過去 ] が凄い(≧ω≦)!!
中でも一番、括目してしまうのはエースルートだと思います!
個人的にはタイムパラドックスやら何やらを考えてしまった部分もあったのですが、そんなことは些末なこと。
彼らの辿った軌跡という根幹が重要なのですから、今後の『スペード』を考えるのであれば、本作のプレイは外せません(≧ω≦)!!
うわ〜〜。本当に、その部分に関しましては感服至極でございます〜〜〜(
*´Д`)vvvv

はい。「その部分に関しましては」と記載しましたのは、個人的に、と前置きさせていただきますが、本作も前作『Wonder』に負けず劣らず、

恋愛描写が辛かった!

からなんです(T-T)

いやもぉ……。
あくまでも私の感想ですよ。
(2回目)
前作『Wonder』のように、アリス自身が冷遇されるのが辛い、ということは
一切ないのですが、【ダイヤの国】におけるアリスが、いちいち、今の国の「彼」とこれまでの国の「彼」を比較するのですが、それがもう。
「前の国の「彼」では、こんな気持ち
(恋愛感情)は育たなかった」という、私にしてみれば [ これまでの国の「彼」を否定するかのような表現 ] を、いちいち盛り込んで【くださる】ので、気力が削がれること半端なかったのです(;´Д`)

"あのさぁ。「今の国の「彼」と、これまでの国の「彼」は同じようで違う人」、って自分で認めてるんだったら、いちいち否定してから、ダイヤの国の彼を持ち上げるのを止めてくれない?
これまでの国の彼らだって、すっごく大切にアリスのことを想っていたじゃない(>_<)!!"
とーー。
【ダイヤの国】で繰り広げられる恋愛劇なのですから、ダイヤの国の彼らと恋愛するのが当たり前の作品なのに、これまでの国の彼らを擁護したくて堪らない感情になってしまいまして……。
本当に私が未熟な部分でございました(;´Д`)

でも、上記の点でもエ−スルートは一線を画しており、" こんな感じの恋愛展開なら大歓迎(≧ω≦)!" と身悶えしてしまいましたよ
vv


システム周りは至れり尽くせりのため、実に快適ですし、周回プレイも苦になりません^^
プレイ時間は初周では、8〜10時間ほど。
2周目からは既読スキップや選択肢ジャンプを使用すると、5〜7時間でクリア出来るのではないでしょうか。
END数もそれなりにありますので、制覇する楽しみもあります。


残念ながら次回作と期待されていた『スペードの国のアリス』をプレイ出来る環境では無くなってしまいましたが、『アリス』シリーズの世界観を深めるために無くてはならない作品だと痛感致しました。
ですが……、老婆心ながら今後プレイされる予定の方へ注進を。

[ 引越し ] を繰り返す【ワンダー・ワールド】におきましては、順番的に【ダイヤの国】が最後の国となりますが、心情的には 喜色満面のプレイとはなりにくい作風ですので、もし、『アリス』シリーズを追いかけたい、とお思いの方は、最後のプレイとして、

発売日が一番最後となる『ハートの国のアリス 〜Twin〜』を残しておくこと

を強くお勧めします!
" まだ、彼らだけを純粋に見ていればいい幸せな作品が残っている!" ということが、心の支えになりますので。本当に(>_<)!

個人的総評としましては、「恋愛要素的には手放しで賞賛は出来ないけれど、知的欲求はかなり満たされる〜
(*´Д`)」というところが最終的なものとなっております(*´Ω`*)



登場キャラ(cv.)

◆ ナイトメア(cv.杉田 智和)夢魔。外観年齢:16〜18歳。
   領地【駅】の駅長。病弱でいつも吐血しており、何かあると夢の中に逃避してしまう。

◆ グレイ=リングマーク(cv.中井 和哉)暗殺者。外観年齢:24〜27歳。
   ナイトメアの暗殺を目論む寡黙な暗殺者ーーのはずが、病弱な夢魔の体調管理に勤しんでしまう男性。


◆ ボリス=エレイ(cv.杉山 紀彰)チェシャ猫。外観年齢:16〜19歳。
   陽気で人懐こいチェシャ猫。機関車整備に従事する、銃オタクで文字通り【ピンク】な外見の猫。

◆ ユリウス=モンレー(cv.子安 武人)
時計屋。外観年齢:24〜27歳。
   "時計" の修理を一手に担っている。無愛想で、暗い室内が大好きな引きこもり気質。

◆ エース(cv.平川 大輔)ダイヤの城の居候。外観年齢:15〜17歳。
   ダイヤの国では、まだ【役割】の決まっていない少年エース。夢物語のような方向音痴は相変わらず。

(2016.08.04 UP)


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