トリック・オア・アリス







メーカー
  (2012年08月04日発売 【Win】18禁


ストーリー
半袖の似合う照りつける暑い日。友達との他愛なくも楽しいお喋り。でも、退屈な授業。
明日は誕生日を迎える水無瀬亜理紗
(学園2年生)は、そんな毎日を愛しく思いながら過ごしていました。

が、もう少しで日付けが変わる頃、一足早いバースデーケーキを兄・静久と食べようとした瞬間----。
世界が反転します。
急激に落ちているのか、ふわふわ浮いているのか分からないような感覚。
目を開けた時には、扉が複数ある部屋と小さなテーブル。そして、鍵と小瓶があったのです。

「"eat me." ----私を食べて?」
小瓶の中のお菓子を摘まむ亜理紗。
すると、その身体は大きく伸びて、そして小さく縮んで-----。

亜理紗が過ごしていた小さな世界から目覚めると、そこは
【不思議の国】だったのです!
そこでは誰も彼もが亜理紗を、物語の主人公・アリスとして話しかけて来ました。
違うのに。私はアリスなんかじゃなくて、「亜理紗」なのに!
訴え続ける亜理紗の声はただ笑って流されるばかりでした。

それでも、亜理紗の周りに集うのは皆、アリスを愛しく思う優しい人ばかり。
……中には例外もいますけれど(笑)
無秩序で騒がしくて息が切れそうだけれど、どこか憎めない不思議の国での生活を亜理紗も受け入れ始めた時、亜理紗の心は彼女をいつも見守ってくれている「彼」に惹き寄せられていきました。

亜理紗を「アリス」にしたい不思議の国。
元の世界に戻りたい亜理紗。
彼女が「彼」と共に選び取るのは、どちらの世界での愛情なのでしょうか?


ゲームの流れ
選択肢選択により好感度調整をしながら、共通パートから個別パートに入り各種恋愛EDを目指します。


システム
主人公の名前変更可能。
  
但し、デフォルト名だと名前で呼んでくれます!
主人公ボイス有り。「ON」「OFF」可能。
CGスチル鑑賞 & シーン回想(CGイベントのみ) EDリスト有です。
 (EDリストからEDを回想することが可能)
既読スキップの他、次選択肢まで飛べる「ジャンプ」機能。前選択肢に戻れる「バック機能」も有り♪
HappyENDクリア後に各キャラクターの【Love Letter】がOPEN。

選択肢選択による好感度値で各種恋愛ENDを目指すADV形式シナリオ。
ジャックに人質にされる場面までが共通パート。それ以降が個別パートとなります。
基本的に一途プレイでOKですが、三角関係ルートでは該当キャラクターの好感度も必要となります。
複数人でのアダルトシーンとなり、内容はソフトな(愛情有りの)『凌辱系』となっております。
個別パートに入った後、好感度を一定値以上満たしていると更に【不思議の国ルート】【学園ルート】
  に分岐します。

各キャラクター、アダルトシーンはおよそ
4種類。
  純愛一方の行為だけではありませんが、一方的に凌辱する内容はありません。主人公への想いの
  果て、というような形となっています(´-`
どのシーンも表現は濃厚かと思われます////

各キャラクター恋愛ENDは【不思議の国HappyEND】【学園HappyEND】の
2種類。
  他にダーク系EDとして【BadEND1、2、4】【三角関係END】も存在し、CGを入手できるものもあります。
各キャラクター、総ED数は5種類ずつ。

余談ではありますが、場面効果によるフリーズ等の報告もあるようです。
偶々ですが、私が過剰な演出を好まないため、ゲーム開始時に【Config】→「エフェクト」を【Off】にした
ところ、フリーズもなく快適にプレイをすることが出来ました。
もし、バグが発生しましたらエフェクトをOFFにしてみてください(*´-`*)
更に、【次の選択肢へ進む】というジャンプ機能を使用すると未読場面もスキップしてしまうようなので
地道に「スキップ」機能でプレイされることをお勧め致します。


総評 ★★★
「ん〜〜、惜しい!!」
……というのが、私の正直な感想でしょうか。
でも、多分ですね、この作品を「惜しいな」と思ってしまうのは、私にそれなりに乙女遍歴があるからなのだと思います。
シナリオを手掛けていらっしゃる方が大人向け乙女ではあまりにも有名な方で、きっと比較対象となる作品が多いため あれこれ考えてしまうのだと……。

閑話休題。
本作で真っ先に目を引くのが
イラストの特異性じゃないのかな?と思います。
例えば、ステーショナリーでは可愛らしく感じるようなイラストも、いざ、それがゲームとして動き出すとどうなのかな?って思いますよね、多分。
結論としては、最初から最後までイラストの持つ空気、雰囲気はそのまま!
でも、プレイをしていくと本作にはこのイラストじゃなくちゃダメだよね。
このイラストだからこそ、ふわふわ甘い綿菓子みたいな世界観を受け入れやすくなっているんだよね
(≧△≦)b★
 と、滅法 擁護派になっていると思います(*^-^*)vv

【大人向け】ということで気になる大人な描写も……うふふ〜
////
堪らんですよぅ(ノ≧∇)ノシ
vv
視覚で捉える文章だけにとどまらず、もう、キャラクターの皆さんが美声であれこれ仰ってくださいますから、好きキャラにはとことん嵌まってしまうと思います(≧ω≦)!!
ハッピーのみならずダークな展開で責めるような場面でも、ヒロインへの一途な心情にぐっときますしね(
ノωノ)vvvv

但し、上記にも挙げていますがシナリオはもう少し深くても良いのでは…と思いました。
これは比較対象があるから云々ではなくて、共通パートではヒロインは不思議の国に慣れるのに精一杯だったのに、個別パートに入った瞬間。
そのキャラクターに恋していますからね(笑)
最初は私も戸惑ってしまって「ん?」となりました^^;
でもまぁ、2周目からは快適な既読スキップのお陰で、そんな感覚も雲散霧消しますから良いのかもしれません(笑)

と、個人的には申し訳なくも「little cheese」さんの新作。というよりは、シナリオライターの方の新作、というような感覚でプレイをしてしまったため、あと一歩感があるのですが、先入観を持たずに本作の世界を楽しみにプレイされる方には、乙女的に匙加減の最適なダークEND有り。
勿論、祝福されるハッピーEND有り! で、心から楽しめる作品だと思います(*^-^*)
私も大好きなキャラクターに出会えましたしね
vv やっぱりプレイして良かったなぁ、と思っています^^
純愛も劣情も楽しみたい(≧ω≦)! という方にずばりお勧めしたいタイトルでございました
vv


登場キャラ(cv)
黒うさぎ (cv.皇帝)物語の管理人。
  アリスが生まれた瞬間から彼女のことを見守り続けてきた物静かな管理人。


シャドウ (cv.野次馬根性)双子の兄。
  天真爛漫で誰とでも打ち解けることが出来る明るい兄。でも、時として空気を読めない性格に。

ライト (cv.野次馬根性)双子の弟。
  常に仏頂面でいるため始終不機嫌に見えるが、その実とても優しい弟。

チェシャ (cv.柏木誉)侯爵夫人に飼われているチェシャ猫。
  ぬらりくらり飄々とアリスを惑わせる猫。嬉しいとコロコロ喉を鳴らすのが可愛い。

ラウンド (cv.三酉)眠りねずみ。
  一日のうち夜中3時間しか起きていられないが、その分、情に篤いねずみ。

クロノ (cv.ほうでん亭ガツ)
いかれ帽子屋。
  「不思議の国」のムードメーカー(笑) 彼がいないときっと「不思議の国」は淋しいと思うんだ。

(2012.08.27 UP)