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ソラ*ユメ | portable |
初めてのportableプレイ作品となりました本作。 amazonさんレビューで「ホラーテイストがドキッとする」というような文章を目にしたり、「朝峰君シナリオ泣けました〜!!」というような文章を目にすることが多かったので気になっていたんです。 偶々、本作より前に同じTAKUYOさんの『カエル畑DEつかまて』をプレイしていまして、それが思いのほか(失礼^^;)ぐっと心に残る作品だったことからTAKUYOさんカラーから抜け出せなくなり……。 注文 → いざプレイしてみたら、泣ける泣ける(T-T)!! いや。私もいい歳なのもので、ある程度シナリオの流れとか読めてしまうんですけれど、それでも実際にイラストを目にしながら、声優さんのお声を聞きながらプレイすると、もう〜〜。 切ない内容のシナリオから目が離せませんでした!! 何度も引き合いに出して恐縮ですが、amazonさんでネタバレの少ない攻略順を書いてくださっている方がいたので、その通りにプレイ開始^^ 確かに。確かに!! 【遊園地】ペア → 【部活動】ペア → 【魔洋館】ペア。で進めていくと、ドキドキしながら楽しむことができましたvv 正直、『カエル畑』 主人公の風羽ちゃんに感じたような魅力を本作の主人公、皐月ちゃんに感じることはなかったのですが(何で皆、皐月ちゃんを好きになるんだろ〜? くらいの気持ちでプレイしていました^^;)、攻略キャラクター一人ひとりが彼女を想う気持ちには一様に胸打たれて仕方なかったです(T-T)!! 「こんな風に求められたら、どんなに幸せだろうか」と何度思ったことか。 学園モノでありつつ ファンタジー色も混じっていて、切なさで胸を締め付けられる。 笑える流れもあったように思いますが、『カエル』をプレイしてみると 全体的に随分と大人しめな作品だな、と感じました。 ほわぁ。とした恋愛内容ではなく、相手を好きになる苦しさ、切なさ。 時には醜い部分、止められない程の求める気持ち。 を前面に押し出しているタイトルでしたので、それがまたシナリオを際立たせてており、山場のシーンでは感動してばかりでした(T-T)vv 私が主人公性格設定には同調できなかったので、そこの部分に関しては冷めた意見を言ってしまうと思いますが、攻略キャラクターの恋情については大絶賛でキャラ語りに突撃したいと思います!! (「ソラ*ユメ portable」のアイコンに使用されている画像の著作権は、株式会社拓洋興業様に帰属します。 また、私の攻略順 & cv. は敬称略にて記載)
まずは上記を踏まえて、水窪君をプレイ^^ 水窪君のお声は他メーカー様乙女 『薄桜鬼』 で千景を演じられました津田さんでしたので、非常にドキドキと読み進めておりましたが、津田さんのお声では、 水窪君の声質が一番好き だなぁ、と感じました。 柔らかなトーンでしたので、非常に拝聴しやすかったのです(*^-^*)vv 水窪君の声に耳を澄ませつつ(笑)進めていくと、何とも不思議なシナリオでしたね〜。 「不思議」ってヘリオトロープ探しとかのファンタジック部分を指している訳ではなくて。 水窪君の環境なので仕方ないかと言えば、そうなのかも? と考えましたが。 まず、 祖父母に気を遣いすぎだよ〜(>_<) と。 シナリオの謎や悲哀感を強くするためでしょうか? でも、それにしたって高校生の男の子に「この使った費用は大人になったら返すから」なんて言わせて欲しくなかったです。 大人からしてみれば全然たいした出費ではないですし、その内容だって孫が可愛ければどんどん出すっちゅうの〜〜(>_<)vvvv という内容ですよね^^; 逆にあまりに他人行儀な水窪君に哀しくなりました。 もっと、「大好き」っておじいちゃん、おばあちゃんに頼ってもいいと思うよ!! って。 後……。これを言ってしまうと身も蓋もないのですが----。 どうして、皐月ちゃんのことを好きになったのでしょうね? 水窪君宅から帰省して図書館に行く約束をした日、その理由を言ってくれましたけど、動機が「弱い」なぁ。と感じました。 女の子が皐月ちゃんしか絡まないのなら、別にあの理由「何か良いなと思ったんだ」でも良いのかな、と思いますが、なんと言っても鈴菜ちゃんが絡んできますので、常に一緒にいた鈴菜ちゃんを見ずに皐月ちゃんに気持ちが行ってしまった理由としては薄弱だろう、と考えてしまってですね(>_<) さり気ない「いってらっしゃい」だって「お帰りなさい」だって、鈴菜ちゃんも言っているはずだと……。 もし仮に同じような境遇にある鈴菜ちゃんを通り過ぎて、「家庭」という温もりを持つ皐月ちゃんの存在が大きくなってしまったのだとしたら。 そんな理由は切なすぎると思うんです。 だって、当人ではどうしようもない問題ですから(T-T) とですね、一人悶々として眺めておりましたシナリオでしたので、ゲーム終盤での水窪君の気持ち、行動に胸を揺さぶれながらも、皐月ちゃんの行動にはいまいち乗り気になれなくて〜(>_<) 主人公の性格がもっと確立されていれば良かったなぁ、としみじみ感じてしまいました。 ですので、水窪君ルートの感想としては!! ラストの水窪君の深い想いに感動し、涙が滲みました。 あんなに素直に、好きになって間もない女の子のために命を賭してくれる健気な男の子は稀少だと思います(T-T)!! だから、水窪君ENDの二人には、これからも当たり前に過ごしていく【現実】の生活を、お互いの温かさを感じて、その視線を外すことなく歩いていって欲しいな、と思いました。 水窪君にはたくさん、たくさん幸せになって欲しいですから(*^-^*)vv (PSP仕様の「後日談」はその期待が詰まって拝読しただけに、「ちょっと」物足りませんでしたけど(笑))
大好きな山瀬君レビューですねッッ8(≧△≦)8)))) 初見では山瀬君を「小手調べキャラ」(ゴホン)にするつもりだったんですけど、のっけから皐月ちゃんへの想いが滲み出ていて健気で、可愛くて(≧ω≦)vvvv 「可愛い、可愛いvvvv」と2番目攻略キャラとなりましたが、私が当タイトルで好きなキャラNo.3に入ります!! 水窪君ルートと中盤まで一緒だったので、「おや?」と思うところもあったのですが、それらは山瀬君ルートで氷解しました。 私の中で山瀬君の鈴菜ちゃんへの気持ちが不透明だったんです。 水窪君ルートで山瀬君が皐月ちゃんに「(鈴菜ちゃんのことを)ずっと見てたから」と言う場面があって、「あれれ? 勇人君は皐月ちゃん一筋じゃなかったの?」と感じたのですが、 皐月ちゃんを見つめているうちに、必然的に彼女の親友の鈴菜ちゃんのこともよく観察するようになった。 ということでした。 だから、あくまで心にいるのは皐月ちゃんなのですよね!! それがやっぱり嬉しいなぁ、と(*^-^*) 勇人君の魅力は、等身大の時間において皐月ちゃんのことを一途に想い続けていることだと思うので。 そして、山瀬君の大好きなところ、その2。 いつでも皐月ちゃんのことを信じてくれること。 水窪君専用シナリオで町内全員が「皐月ちゃんとの記憶を消されて」しまうのに、誰より近い存在だった水窪君よりも先に皐月ちゃんの存在を信じてくれた。 記憶はなくても、皐月ちゃんが水窪君を想う気持ちの後押しをしてくれた。 少し寂しそうな笑顔を残して----。 ってですねッッ、上記の理由もあって大好きなんですよ山瀬君ッッ8(≧△≦)8)))) 勿論、山瀬君専用シナリオも怒涛の展開でしたね!! まさか、あんなことになるとは……。 魔を祓うのは「守永」の血筋だと思うので、それに準じた家系なのか、それとも山瀬君シナリオだけの特別設定なのか……すみません、記憶が絡まったみたいです^^; 水窪君ルートでは鈴菜ちゃんが切ない役回りだったので、山瀬君ルートは彼の能力が主軸になっていることが嬉しくて、そして。 素直に、格好良かったです(T-T)vvvv 「ユウト君」との危うい瞬間に、 「そんなの俺の名前に決まってるだろ!」 と現れてくれるところや、全てが終わっていろんな感情が混ざり合った皐月ちゃんが目の前で泣いてしまう夜、 「いいよ」 「……俺のいない場所で泣かれるよりは、何倍もいい」 と言ってくれる優しさと、あの笑顔CG!! 相変わらず私の中で皐月ちゃんは置いてきぼりだったのですが、それはもうお約束として^^; 山瀬君ルートは、溢れる「好きなんだ」という気持ち、優しさ、それらを貫く覚悟、が胸に響いて仕方のないシナリオでした。 勿論、甘〜いキスEDも大好き(*^-^*)!! (躊躇せずに、どんどん「勇人君」って呼んであげて欲しいなぁ、って切に思います) 山瀬君が真っ直ぐに生きてきた時間が見て取れる、真摯なシナリオが大好きでしたvvvv
ゲーム登場時から、皐月ちゃんへの好意を隠さない餘部先輩。 amazonさんレビューでもファンの方が多かったので、きっと素敵シナリオなんだろうなぁvv 【遊園地】ペアでは解明されなかったことが解明されるんだよね^^ くらいの淡い期待でプレイしたからでしょうか? 最後の先輩の「存在」ったらどうなんですか〜〜〜っっ(T-T)vvvv めちゃくちゃ感動したんですが。うぅ(T-T) 先輩のシナリオで好きだった展開は、まず9月4日。 皐月ちゃんが指輪の秘密について尋ねるところです。 「先輩の言う事を聞いて指輪の事が分かるなら、私、何でもしますから」 「……何でも?」 「じゃあ、"キミが欲しい" と言ったら、ボクにくれるの?」 「出来ない約束はするもんじゃないよ。皐月。……するべきじゃない」 〜〜〜〜//// 普段は皐月ちゃんのことを「さっちゃん」と呼んでいるのに!! ここぞ、というところで名前を呼びますか(≧ω≦)vvvv でも、ここまでの好意を寄せてくれる理由はまだ分かりませんでした。 それが判明するのは、専用パートに入ってからでしたね。 先輩がヘリオトロープに憑依されてしまい、先輩自身の記憶が失われるところからです。 あ。余談ですが、餘部先輩って恋愛ENDの他にあるBadENDが一番多い方でしたね。 そのどれもが、それぞれ好きだなぁ、と思っています。 ヘリオトロープに取り込まれ、暗いだけの恋情に支配される先輩----。 といった内容でしたので、皐月ちゃんが欲せられているという部分が強調されていたため、嫌いになれなかったんです。 「最後の部活」なんかは今でも記憶に残っていますから……。 と、9月9日から始まる、先輩の記憶を探すための「土地探索」。 九月九日。【重陽の節句】から始まるのは、餘部先輩の存在ゆえ、だからなのでしょうか。 日にちをかけて少しずつ記憶の断片を垣間見せるシナリオ展開。 それをなぞっていくと、先輩が時間……時代を超えた存在だということが掴めてきます。 それも、とても高位な存在。 ふとしたことで幼い頃の皐月ちゃんと見えない会話を交わし、それがきっかけで先輩の気持ちは彼女に傾いていったのでした。 本当に些細な「言葉」なんです、皐月ちゃんが放ったものは。 それでも悠久の時に身を置く先輩には、響いて仕方のないものだったのでしょうね。 少女であった皐月ちゃんを見守るうちに、それはいつしか想いの種類を変えていき……。 先輩だからこそ皐月ちゃんの命運に介入することができて。 先輩だからこそ犯してはならない禁忌に触れてしまった。 最後の選択肢直前のセリフが切なくて仕方なかったです(T-T)!! 「……皐月の傍にいたいなんて、夢のまた夢だよねぇ……」 そんなことない!! そんなこと決してないから、消えてしまわないで!! と、画面に釘付けでした(T-T) ここでTAKUYOさんが素晴らしいな、と思ったのが。 先輩の願いを「叶えない」を選ぶと、私が想像して泣きたくなったEDにいく、ということです。 あの場面では、あまりに叶えたくない願いで……。 それでも先輩を貫いた先に、ヘリオトロープが純粋にその願いを叶えてくれた。 ED「……ただいま」は本当に……(T-T)!! 正直ですね、ありがちな内容だとは思います。 現に私も数年前にプレイした他タイトル乙女で、酷似しているEDを迎えたことがあります。 (『ファンタスティックフォーチュン2』) それなのに、満たされる以外の何ものでもない、あの感動は……。 素晴らしかったですッッ(T-T)vvvv 先輩が「人」に触れることができるようになって。 皐月ちゃんも先輩を傍に感じることができて。 先輩が「人」だけではなく、愛しくて仕方のなかった存在を胸に抱きしめることが出来る幸せって!! 先輩にとって、これ以上の幸せな結末ってあるのかな? そんなの、勿論ないよね(T-T)!! うわ〜〜〜ん。良かったよぅ〜〜(T-T)vvvv と、餘部先輩シナリオが好評なのも納得できて仕方のない内容でした。 人となった先輩がこれから過ごす時間は楽しいばかりのものではないでしょうけれど、限られた時間だからこそ大切に共に歩んで。 そしていつか、皐月ちゃんが「神の花嫁」ではない「先輩の花嫁」になれたら嬉しいな、と思います(*^-^*)
草尾さんたら、どうしたの!? 収録当時、風邪引いてました!? と思うくらいに鼻声な暁兄。 私はすっごく好きなキャラクターなんですけどね、ちょっと「声」で損をしているかなぁ、って思います^^; プレイ当初はスルーしていたキャラだったのに、シナリオが進むと、 にっこり笑っているのに、黒い空気を醸し出せるところ。 「若い頃はやんちゃしましたから」なんて言ってのけてるのに、って、えぇっっ。 あなた、まだ大学生じゃないっ(;゚д゚)!? と驚愕したところ(笑) 皐月ちゃんとの会話で去り際に、いつも仄かに焦らすようなセリフを言うところ。 なんかに、心臓をわし掴まれまして//// すっかり、虜になってしまいました(*^-^*)vvvv 暁兄シナリオで好きなところは他にもあって。 他キャラクターのシナリオでは、好意を寄せられて初めて皐月ちゃんも「彼」に歩み寄っていく、 という内容ばかりなのですが、暁兄の場合は彼女が暁兄を好きで堪らない、と感じていることに惹かれたんです。 皐月ちゃんが暁兄を想って、打ち明けられずに自分の気持ちに雁字搦めになってしまうところ。 そこが凄く好きでした。 正直、専用シナリオに入ってからも皐月ちゃんが一緒にいる「暁兄」は本物の存在ではなく、ヘリオトロープの世界に既に捉まっていた、という内容が苦痛だったのですが、その夢の世界に暁兄が介入してきてくれてからは、本当にときめきだらけで(T-T)!! と、暁兄の好き場面に行く前に、少し手前での餘部先輩とのやり取りについて書かせてください。 暁兄シナリオは餘部先輩とペアで進行していくので、暁兄に比重を重くすると当然、餘部先輩シナリオは弾かれていくんです。 そこで、皐月ちゃんの世界から餘部先輩の存在が……消失してしまう流れとなるのですが……。 「遠くへ行くことになった」と皐月ちゃんに告げる餘部先輩。 そのまま天文部の部室へ引き返してしまいます。 「先輩、ここを開けてください!」 「……ごめん。開けられない。ちょっと泣きそうだから」 「……ごめんね。最後に、卑怯な言葉を残していってもいい?」 「……キミがずっと好きだったよ、さっちゃん」 〜〜〜先輩(T-T)!! 先に先輩のシナリオをクリアしていたので、この時の先輩の気持ちが痛いほど分かるんです。 その身を裂かれるような切なさ。 告白のときの「さっちゃん」という呼びかけ。 皐月ちゃんをずっと見守ってきた先輩の想いが溢れて仕方のないシーンでした(T-T) そのまま皐月ちゃんの中から「餘部先輩」の記憶はなくなってしまい、でも、「何か」を忘れられずにいるんです。 先輩の存在は、それでも鈴の音として皐月ちゃんを導き続けました。 彼女を破滅から護るために----。 うっっ。うぅ。 どうして、そこまでの想いを傾けられるんですか、先輩(T-T) 先輩のただ愛しいと思う気持ちが切なくてしょうがなかったです……。 …………ハァ(T-T) さて、暁兄に戻りますね。 ED分岐となります、「好きだと告げる」or「告げない」の選択肢。 ここでのBadENDも大好きでした!! 暁兄を想う気持ちに押しつぶされそうになる皐月ちゃん。 「ねぇ……嫌いなら、はっきり言ってよ……」 「皐月ちゃん……」 「もう名前を呼ばないで!」 「名前を呼ばれる度……ドキドキするの……」 「……期待しちゃうの」 「じゃあ、俺を嫌いになれ」 「……じゃあ、君に酷い事をすれば俺を嫌いになれるのか?」 「……君は、俺の一体何を知ってると言うんだ?」 暁兄への届かない想いに、世界は崩壊して……という結末。 でも、「嫌い」と言わずに彼女から自分の気持ちだけを切り取ろうとする暁兄が切なくて仕方なかったです。 だって、皐月ちゃんから気持ちをなくしても、その先は? 暁兄はずっと皐月ちゃんへの気持ちを伝えずに、自分だけのものとして生きていくの? もし、彼女が自分の世界に戻って……他に想う人ができても、きっと「よかったね」と微笑んで祝福して、そのまま生きていくんだよね。 でも、このED後の暁兄はきっともっと自分の身を呪って。 今いる深淵よりも更に深い場所に身を置いてしまうのでしょうね……。 うわ〜〜、もうダメです。暁兄切なすぎ、素敵すぎ(T-T)vvvv って、最後の感想はちょっと違うかもですが(笑)、胸に残るEDでした。 一転して、HappyENDの流れも大好きです!! 皐月ちゃんの居る世界へ飛び込んで、ルーエンと会話している場面。 「そうですね。……俺、真っ黒だから」 「だから、真っ白なあの子に俺の汚れた手で触れる事なんて出来ないんですよ」 「……出来る事なら、知られたくない」 自分だって想っているのに、いろんな事情があり過ぎてその気持ちを伝えられない暁兄。 それでも、 「俺ね、本当に君が好きなんだよ」 「……君だから、大事にしたいんだ。……君だから、汚したくないんだ」 と、伝えてしまった後に、「じゃあ、大丈夫」と皐月ちゃんに紡がれた言葉は、どれだけ暁兄を救ったのでしょう(T-T) 皐月ちゃんに対するここまでの深い想いに至る暁兄の心情は、個人的にPSP版 後日談で納得しました。 本作だけでは不透明すぎるんですよね、暁兄の気持ちが^^; 彼の言う「仕事」だって、かなりの確率で……。 「祓う」だけではない、大人の情欲が絡んだ事象にまで及んでいるのではないか、と思います。 その行為を、暁兄が乾いた気持ちの代償にしていたのなら、皐月ちゃんという存在を得た今は もっと浅ましいものに映るでしょうし。 もう そのようなことをしなくても、十分に自分の存在意義を確かな、温かいものとして感じることが出来るんじゃないかと思います。 皐月ちゃんの生い立ち自体が彼を救う役割を果たし、暁兄が求める異性も皐月ちゃん以外にはあり得ないだろう、と。 本来なら憎んでもおかしくない相手が愛情の対象となってしまった暁兄は、きっと 彼女の純白を守るためなら、喜んで醜いことにも手を染めるのだと思います。 そのことに自分の存在意義があるのだと感じているから、それはもっと深い愛情になる。 きっと皐月ちゃんに見せる綺麗な笑顔だけじゃない感情で、彼女を求める自分を見つめているはずだから、そんな暁兄が好きで堪らないんです//// 深くて深くて底の見えない人、暁兄。 自分自身の奥底を見つめながらも、皐月ちゃんを手離せなくなってしまった暁兄ルートが大好きでした(*^-^*)vv
個人的に本作の核心人物だと思っていたルーエン。 だって、今回の事柄の発端になった人ですし、無関心そうに装って皐月ちゃんに執着する言動を端々に見せてくれていましたから^^ あぁ、それなのに!! 前述した暁兄は「声」で損をしているキャラクターかと思っていますが、ルーエンは……。 そのシナリオで損をしていると思います(>_<)!! …………。 プレイした方ならお分かりになるかと思うのですが、あの無限に続くかとさえ思われる「8月31日」。 ループするシナリオに付いていくのでさえ大変なのに、8月31日を迎えるとリセットされるルーエンの記憶……。 あぁ、本当にもう(>_<)!! しかも、その間 甘い展開は「排除されているの!?」と思うくらいに少ないし〜〜(T-T) 皐月ちゃんが、最後の「9月1日」でルーエンから討魔の剣を借りて、全てを終わらせる決意をするまでが実に長かったです。 シナリオを追うのに疲弊してしまって、せっかくの恋愛EDを楽しめないなんて……。 ルーエンのEDは唯一 1種類だけなので、甘〜いEDを堪能すればいいだけだぁ(*^-^*) と考えていた自分こそ甘かったですわ(笑) 恋愛EDでの、 「……あぁ、俺も誓う」 「……お前の命がついえる時、俺もお前と共に逝こう」 「……俺は、この先もお前以外は愛さない」 というセリフがなかったら、本当にキツくて泣いていました(T-T)!! 無事に恋愛EDにたどり着いてからの内容は、実に王道で綺麗にまとめられていましたね(*^-^*)vv あの骨董店での終わり方を見ると、やはりルーエンENDが本作のTrueENDなんだろうと思います。 多分、私たちが安易に想像するような存在ではないのでしょうが、「悪魔」と名乗る彼が、友情だけではなく愛情を感じられるようになり。 「置いていかれるのは、いつも自分だ」と嘆いてばかりだった人生を、その温もりが消えるのなら自身の生を終結しようとさえ思えるような存在に出会えたことが僥倖なのだと、素直に感動できたシナリオでした。
本作 『ソラユメ』 を語る上で欠かせない、重要なファクター・朝峰君。 amazonさんレビューでも朝峰君シナリオは、それは評判が良く、私も個人的に推されたこともありまして最終攻略したのですが……。 この歳で泣いてしまいました(T-T)!!!! 朝峰君自体は洋館へ肝試しに行かないと出てこない、いわゆる「隠し」的なキャラクターなので、「遊園地」ペア、「部活動」ペアをプレイする際にはかすりもしません。 それでもパッケージにそれは大きく出ていますし、正直、彼が「謎の少年」と同一人物なのだろう、くらいは容易に想像がつきます。 そして、もちろん…… 彼のEDが幸せなものだけではないことも。 朝峰君の時間はずっと赤く止まっていて、皐月ちゃんが「約束の海辺」に降り立つことで、再びその時間は動き始めました。 皐月ちゃんの存在だけで、彼女との約束だけで繋いでいた世界を全て、二人で共有するために歩き出したのです。 その急激なスタートは抑制する術を知らずに暴走してしまう----。 というのが、他キャラクターシナリオでの朝峰君の姿でした。 朝峰君シナリオでも始まりは同じようですが、徐々に皐月ちゃんの心情に歩み寄っていくことを覚えていきます。 彼女の顔を曇らせたくないから歩み寄って手を伸ばし、大切に守り抜こうと決意する。 この世界を二人だけのものにしよう、と思っていた彼がいつの間にか、皐月ちゃんのためにならその身を犠牲にすることも厭わない程に。 繰り返される日々に、 「ごめんって謝るくらいなら返して……」 「返してよ!! 私の時間!!」 と、皐月ちゃんが朝峰君をなじったときには、「やめてよっ。どうしてそんなことを言うの!?」と彼に同調してしまうくらい、その魅力にのめり込んでいました。 一番最初に迎えたのは「哀別夢」というBadENDなのですが、ループする日常から抜け出て、どこか安心する皐月ちゃんの姿。 という描写で終わるのかと思っていたら、 「君は、次に進むんだ」 「さようなら。皐月」 という朝峰君の声で終了したんです。 ここだけ読むと何に感動しているのかお分かりになりにくいだろうとは思いますが。 皐月ちゃんに会いたい一心で夢を紡いできた彼が、最後の最後で手を放してくれた……!! という事実がもの凄く大きく感じる独白に、もう胸が(T-T)vvvv 続いて見たBadEND「恋獄の夢」も、ENDタイトルとはかけ離れた穏やかな内容にほろりとし(;; でも、それも仮初めのものでしかない儚さに胸を締め付けられて……。 最後に入る朝峰君のモノローグ通りの結末になればいいな、と願わずにはいられません!! 大人になってしまった私には、きっとそれは無理だろう……、と感じてしまうことも切なかったんですよね。 だから、すがるような思いで見たラストEND。「未来への……」では、もう涙が止まらなくて(T-T) 「始まりの場所」へと入っていく皐月ちゃん。 思えば、ずっと囚われていた朝峰君が沈黙の時を経て実体を持つようになったのは、彼女がその場所を訪れたからでした。 待ち望んでいた女の子が、約束通り会いに来てくれた。 だから、僕も約束を守らなくちゃ。 そのためだけに僕は存在しているんだから。 そんな風に思えて仕方のない二人の始まりが、これまでの時間を埋めるかのような速度で周りを呑み込んでいく----。 底にあった願いは唯一つなのに、それを昇華することがどれだけ困難なことか、と泣きたくなりました(T-T) 朝峰君の体に楔のように埋め込まれたヘリオトロープ。 その存在を主張する毒々しい赤には眩暈を感じるほどです。 この場面でのグラフィック。そして、立花さんのお声には……涙が止まりませんでした。 「やっと、名前で呼んでくれたね……。ずっと『朝峰君』だったのに……」 「僕は願った」 「皐月と同じ姿で、同じ様に……同じ時間を過ごしたいって……」 「でも、それがそもそも間違いだったんだよね……」 「すぐに……気付いていれば良かった……」 「夢なんだよ……全部……」 「ぜんぶ……ぜんぶ、全部……僕が作りあげた夢……」 「空夢なんだ……」 (私を呼ぶ声) (あの頃のように、優しい声で) (そのまま) (私は) (彼の胸に剣を突き立てた) 〜〜〜〜〜〜(T-T)!!!! 朝峰君の願い。皐月ちゃんの想い……。 これでもか、というくらい胸を抉られました。 最終的に二人が辿りついたのは、もう一つの未来。可能性。という終わり方でしたが……。 私の中でPSP版 後日談の存在は大きかったです!! ネタバレしてしまいますと、 「HappyEND後の二人がそのまま成長し、一緒の高校に入り、山瀬君、水窪君、餘部先輩たちと共に過ごす」というような内容でした。 これにどれだけ救われたことか(T-T)vvvv 絵空事でも良い。 朝峰君が皐月ちゃんと手を繋いで、ゆっくりとでもいいから歩んで。 閉じた世界の中でのループする時間ではなくて、朝が来て夜が来るという当たり前の日常を一緒に過ごしている二人が何よりも幸せに感じました。 本作は学園モノとは言っても甘いだけの内容ではありませんし、むしろ切なくて苦しくなる方が強いです。 それでも、最後には「二人」が笑っていられる。 そんなシナリオに感謝しています。 本作をプレイできて、朝峰君シナリオに出会えて、その他にも秀逸な攻略キャラクターがたくさんいて!! 本当に夢中になれる時間を過ごせたな、と思います(*^-^*) 澄んだ青空の下でも、穏やかな夕日の下でも、ずっとずっと「二人」が幸せに過ごせますように。 以上が、キャラ語りとなります。 末尾にいろいろ混ざってしまいましたが、何卒ご容赦ください^^; 本作で好きなもの。 それはOP曲です^^ 何と言いますか叙情的な歌詞と旋律と……。 それが作中のここぞという場面でBGMに使われた日には!! じわじわっと感動が押し寄せて止まりませんでしたから(T-T) 後、TAKUYOさんの仕様なのだと思いますが、他作品と土地がリンクしているところも好感度高いです。 「月宿」や「か牡蠣市」など、私に分かるのは『カエル畑DEつかまえて』のものだけでしが、その他にもあるんだろうなぁ、と。 そう言えば、「カエル」の十九波さんが言っていたのは多分……「リトルエイド」の主人公二人ですよね。 一つ一つの作品が途切れているのではなく、繋がりを持っているから余計に登場人物たちに現実味を感じることが出来る。 そんな素晴らしい仕掛けだと感じました(*^-^*) 本作 『ソラユメ』は媒体としてPS2。PSPと出ていますが、プレイできる環境にありますなら是非!! PSPでの堪能をお勧めしたいです。 ひと夏の切ない物語として楽しんでいただけたら素敵だな、と思うタイトルでした(*^-^*) |
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(2010.07.10 UP) |
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