百華夜光

















メーカー

オトメイト(2015年02月12日発売【PS Vita】)
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ストーリー

人の他に、妖の存在が確かに在る世界。
この世界では人間界、妖界が息づいており、お互いがそれぞれの存在を識りつつも普段は交わることなく暮らしていました。
ーーが、その両界の。更に狭間にある『高天原』。
そこは道を知る者に拓かれた、絢爛豪華なひとときの夢を見せてくれる常夜の郷でありました。

一言でいうのなら、そこは [ 花街 ]。
客にとっては甘露な郷ではあっても、"愛" を提供する遊女にとってはーー苦界。
遊女を取り仕切る楼主にさんざ搾取されるばかりの日々だったのです。

その遊女の中でも将来を嘱望されていたのが、振袖新造の出雲でした。
彼女には高天原 歴代花魁の中でも特に伝説と呼び名の高い母親がいたのです。
けれど、その生活はまるで籠の中の鳥。
どんなに美しく着飾り、見目が麗しくなったところで所詮は慰みものになるしかない遊女。
そのことに憂いていた出雲は、高天原で出会えた「彼」の手を取り楼閣から逃げ出すのですがーー。

足抜けした出雲を執拗に追ってくる高天原からの隠密部隊。
そこには、出雲の出生に隠された高天原の存在をも揺るがす理由が……!

果たして。
出雲は楼主の奸計を断ち切って、「彼」との幸せを掴むことができるのでしょうか。



ゲームの流れ

【共通:第一幕】〜【共通:第三幕】【個別:第一幕】〜【個別:第四幕】までがゲーム期間。
選択肢選択で【好感度】もしくは【花魁度】を累積させて、キャラクターとの各種ENDを目指します。



システム

主人公の名前変更可能。(但し、公式名だと声付きで呼んでもらえます(≧ω≦)!)
主人公ボイスなし。
CG鑑賞&シーン回想機能あり。(シーン回想はCG鑑賞に付随)
好感度上昇確認システム("愛キャッチ")& 好感度累計値(ステータス画面)あり。

前半【第一幕】〜【第三幕】:共通パート。
* 後半【第一幕】〜【第四幕】:個別パート。(瑞樹のみ【第二幕】まで)
会話、行動などを選択肢から選び取っていくテキストタイプ&アドベンチャー形式乙女。
【花魁度】:物語の進行には特に影響はなく、CG鑑賞内のおまけCGの差分にのみ影響します。

累積好感度によって、各キャラクターのエンディングは2種類。
*
【ハッピーエンド】【バッドエンド】に分岐します。( BADにもエンドCG有り)
おまけコンテンツとして【鑑賞】あり。
* [ 画廊 / 音楽 / 映像 ] が収録。
CGコンプ後の「御褒美CG」ではなく、【花魁度】によって差分表示ありの一枚絵有り。



総評 ★★★☆☆

う〜〜ん。う〜〜ん。う〜〜ん。
正直な感想を述べさせていただければ……。

確かにテーマを見ますと悲哀に満ちているのですが、実はシナリオ自体、そこまで深くない……なぁ、

と、感じていたりします。
うわわわわ! 暴言失礼致しました(>_<)!

が、「遊女」がテーマの作品は。
重くしようと思えばとことんまで重く出来ますから、携帯機種で楽しめる全年齢版の恋愛ゲームとしてはちょうど良いくらいだと思います^^
あ。ですが……。
これは視覚によるものなのですが、人物描写の線
(骨格)が太いため、美少女設定であるはずのヒロイン・出雲ちゃんには悲しいくらいに【色気がありません】
お職花魁なのに(笑)

で、話もトントンと、割合サクサクッと進みますので、しっとりとした恋愛描写をお好みの方には多少駆け足に感じられるかも……、ってこの説明は違いますね。

「彼」からの出雲ちゃんに対する恋心は痛いくらいに伝わってきます!

それが本作の魅力でもあります(
*^-^*)vv
が、その……。
"何で皆、そんなに出雲ちゃんに惹かれるのかな〜〜" って、ごにょにょ。
すみません、思ってしまいました^^;
確かに健気な少女ではあるかもしれませんが、「ヒロインがヒロインであるから」という理由が個人的にはしっくりきていたり……。
って、これまた申し訳ありません(>_<)!

ですが、つまりは「サクサクッと気軽に楽しめる乙女」であり、「攻略キャラクターからの一途な恋情は胸打たれるものがあります(*´Д`)!」と、確実にお勧めできる作品でございますので、是非ぜひ^^
本作品のテーマに心惹かれるものがありましたら、鷹揚な視線で楽しんでいただけたら、と思います(*^-^*)

プレイ時間としましては、初周で……う〜〜ん。5〜6時間程度、かな?
2周目以降は既読スキップを使用して、あっという間に個別パートまで辿りつけますから、3〜5時間もあればぞれぞれのENDを回収できるのではないでしょうか。

結末ではあの憎たらしい楼主に鉄槌を喰らわせることも可能ですし(笑)、サクッと三千世界の柵
(しがらみ)を越えてみるのも一興かと存じます〜〜(*´人`*)



登場キャラ(cv.)

白蓮(cv.櫻井 孝宏)『高天原』の客。
    機微に聡い白皙の美丈夫。出雲へ深い興味を抱いている。


六合 龍二(cv.小野 友樹)『高天原』への行商人。
    温厚で篤実な人柄。出雲に岡惚れしてしまう。

雪成(cv.細谷 佳正)『高天原』月詠寮の隠密。出雲の幼馴染。
    寡黙だが影となり出雲を常に見守っている。

時景(cv.岡本 信彦)『高天原』天照寮の隠密。出雲の幼馴染。
    明朗快活な人となりで出雲を支えてくれる、もう一人の幼馴染み。

東雲(cv.近藤 隆)狐の妖かし。
    辛辣な口調で出雲に接する妖かし。


瑞樹(cv.石川 界人)
出雲の世話役。鞍馬天狗の妖かし。
    穏やかに激することなく、傍に控え続ける出雲の大切な弟分。

(2015.06.27 UP)