DiABOLiK LOVERS



















メーカー

オトメイト(2012年10月11日発売【PSP】)
「DIABOLIK LOVERS」のバナーに使用されている画像の著作権は、アイディアファクトリー株式会社様および株式会社Rejet様に帰属します。



ストーリー

教会の神父を務める父が急な要請を受けて東欧に旅立つことになってしまった小森ユイ(17歳)は、父の紹介で親戚宅に身を寄せることとなりました。
が、しかし。神を信仰する彼女の前に現れたのは、神とは程遠い存在であるヴァンパイア、逆巻家六兄弟だったのです。

予期せぬ不測の事態に、六兄弟誰かに生き血を捧げる【餌】として追従しなければいけなくなってしまったユイは艱難の毎日を過ごすのですが。
餌としての日々の中でユイの身体にも、その心にも変化の兆しが現れていきます。

また、永劫の時を生き続ける彼ら兄弟に懸命に付き従う彼女の姿に、彼らの独占欲は増すばかりになっていくのでした。
血を捧げながら。
自分の信仰心に揺らぎを感じながらも、彼らの淫靡な魅力に惹き寄せられてしまうユイの行く末は果たしてーー。

空ろな傀儡となってしまう暗澹とした未来なのでしょうか。
それとも「彼」と手を携えて快楽を愛情と映す花嫁としての日々なのでしょうか。



ゲームの流れ

プロローグ + [ No.01〜10 ] のチャプタープレイ。
選択肢選択により【吸愛度、SM度】の数値をUPさせ、恋愛ENDを目指します。



システム

主人公の名前変更可能。
ただし、デフォルト名でも無音か、「君」「お前」等に置き換えられます。
主人公ボイスはありません。
CG鑑賞 & シーン回想有です。シーン回想はCG鑑賞内に含まれています)

プロローグ後に、選択をしたキャラクターの個別シナリオが展開されていきます。
攻略制限があり、最初は「アヤト」「カナト」「ライト」の三つ子しか選べません。
2周目から残りのキャラクターも攻略可能になります。
個別シナリオは【Dark】【Maniac】【Ecstasy】の3ブロックから構成されています。
各ブロックの[ No.01〜06 ] がUnLockシナリオ。[ No.07〜10 ] がLockシナリオになります。
  [ No.01〜06 ] の選択肢選択で【吸愛度】を上げていると、Lockシナリオが解除されます。
  更に、No.07以降に選んだ【SM度】数値によってエンディング分岐します。
股掛けEDは存在しないので 一途プレイのみ。
[ No.07〜10]の終わりには【キーワード】選択も表示されます。
  このキーワードの正解率によって、エンディングクリア後に解放されるおまけシナリオ【Heaven】を読めるようになります。
全エンディングクリア後、「プロフィール」が解放。

恋愛EDは3種類。
全キャラクターに【エンド01】(愛情系)、【エンド02】(吸愛系)、【エンド03】(Bad系)



総評 ★★★★☆

非常に面白かったです! 私的には思う存分堪能させていただきました(≧ω≦)vv

まず、本作をご存知ではない方のために。

本作品は筋道の通った個別シナリオを追いかけていくタイプのノベル式ゲームではありません。
各ブロック([ Dark ][ Maniac ][ Ecstasy ])内の[ No.01〜10 ]までの統一性のないショートシナリオを楽しむ形のシチュエーションゲームです。


つまりは、合計30個あるシチュエーションを
ぶつ切りで読み進めていくスタイルということです。
前後の繋がりは有りません。
(時系列としての繋がりはきちんとあります。偶に統合性が取れていない個所もありましたが、ほんの少しだと思います)
ヒロイン・ユイちゃんが各攻略キャラクターに危機的にしろ、艶然とにしろ追い詰められ、「あぁ! この先、どうなっちゃうのッ(ノ≧∇)ノシ」という生唾もののシーンで終了してしまうのです。
これには賛否両論あるでしょうが、私はものすっごく楽しめました(≧ω≦)!
以下、プラス視点としての個人的見解を列挙。

*人外である彼らの常識外れた残酷なシーンを見なくて済む。
*全年齢版ですからね、このような寸止めの艶表現が最適なのではないでしょうか。
*むしろ、これを成人乙女で発売していたとしたら……。随分と鬱々とした内容になると思います。
*一貫したストーリーでは味わえない、各キャラクターの性格に合わせた多彩なシチュエーションを堪能できる!

というところでしょうか。
これまでに有りそうでなかったタイプの乙女ゲームですので、本作品を初の
【前例】として考えれば良いのだと思います。
他メーカー様タイトルになりますが、今はバリエーションの一つともなっている『ビタミン』シリーズのような形式も、それを打ち出したタイトルがあってこそですものね^^
そのように考えてプレイしますと本作品は、残虐になりそうなシナリオに乙女心を刺激する甘さや艶を盛り込んだ、実に丁寧に作られたタイトルだと感心して止みません!

また、本作品は先行発売されています
ドラマCDの方が本体になるのかな?と思っております。
私自身、逆巻カナトの単独CDを一枚拝聴しただけですので、他のキャラクター色はゲームプレイ開始まで知りませんでしたが、それでも十分、6人全員の魅力が伝わって参りました(*^-^*)

但し、本タイトルのシチュエーション自体が 
【ヴァンパイアであるサド嗜好を持った六兄弟】 となっておりますので、それなりに「痛い描写」「残酷な描写」「(過去の)性愛対象への不道徳さ」が蔓延しているものだと承知なさった上でのプレイが望ましいと強く思います。
「これはこういったカラーの【ゲーム】なんだ」と、二次元のものとして割り切れないような方にはお勧めできません。

逆にそこさえ乗り切れるのでしたら、本作品でしか味わえない「サド嗜好」「マゾ嗜好」を混ぜ合せて色濃く楽しめる逸品だと思います(*^-^*)!
あ、個人的重要ポイントとして最後に一つ。
ヒロイン・ユイちゃんは勿論のこと、

攻略キャラクターはヒロインにのみ一途であり続けます。

その「一途さ」の内容は分岐します各エンディングによって異なりますが、執着にしろ、愛情にしろ。
彼らにとってユイちゃんは唯一無二の存在となるのです。
そのことがじわりじわりと伝わってくる内容なだけに、本当に!
本作品のプレイが楽しかったのです(≧ω≦)
vvvv

また、システム周りは快適でいつでもどこでもセーブ可能ですし、一つひとつのシナリオが短いため、各キャラクター1人あたり4時間もあれば全エンディングを迎えられるのではないでしょうか。
なので、お時間がなかなか取れない方でも、閉鎖された空間での淫靡なシナリオに興味のある方でしたら、どなたでも自由な時間配分で堪能できる作品だと思います(*^-^*)!



登場キャラ(cv.)

逆巻アヤト (cv.緑川光) … 嶺帝学院高校2年。(17歳) 三つ子の長兄。
   愛すべき暴君。完全なオレ様気質で、気に入った餌への独占力が強い。

逆巻カナト (cv.梶裕貴) …
嶺帝学院高校2年。(17歳) 三つ子の次兄。
   愛すべきパラノイア。完全な駄々っ子気質で、気に入った餌には盲執する。

逆巻ライト (cv.平川大輔) …
嶺帝学院高校2年。(17歳) 三つ子の末弟。
   愛すべき変態さん(笑) 完全な粘着質タイプで、気に入った餌に対する自虐行為を怠らない。

逆巻シュウ (cv.鳥海浩輔) …
嶺帝学院高校3年。(19歳) 六兄弟の長兄。
   愛すべき厭世家。完全な倦怠気質だが、気に入った餌の体温は好む。

逆巻レイジ (cv.小西克幸) …
嶺帝学院高校3年。(18歳) 六兄弟の次兄。
   愛すべき辛辣家。完全なる慇懃無礼な態度で、気に入った餌へ
(超絶スパルタ)高度教育を施す。

逆巻スバル (cv.近藤隆) …
嶺帝学院高校1年。(16歳) 六兄弟の末弟。
   愛すべき破壊者。完全に破壊衝動に囚われているが、気に入った餌は決して壊さない。

(2012.10.27 UP)