(……結婚したら見る目が変わるのかしら) |
「冗談でしょう。無抵抗で攫われるような趣味は |
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(どういうつもりなの、この男……) |
(少しは安心してもいいのかしら……) |
(仕方ないのかも……) |
(……本気で気にしてるの?) |
「は、はじめまして」 |
「……なんなのよ。もう」 |
*目の前を通り過ぎた女が気になった |
呼び止める |
「……」 |
「……おめでとう」 |
(今はトーヤを信じるしかない……) |
頷く |
今だけは敵であることを忘れ、感謝をした |
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一人くらい普通に話せる相手が欲しいわ |
「そういうわけじゃないけど……」 |
(そんな仲の良い夫婦みたいな真似は……) |
(王でも叶えられないことが多いのね) |
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(それも当然か……) |
(……いくらなんでも失礼じゃないかしら) |
「じゃあ、ちょっと肩を揉んでくれないかしら? |
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「ルジの雰囲気のせいかしら」 |
「そうね」 |
「今は、トーヤの妻で良かったと思う」 |
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「昔も今も、私の夫は貴方だけなのよ」 |
「黙っていられたことが悲しかったの」 |
「ウルを置いてはいけないわ」 |
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