新装版 ハートの国のアリス
〜Wonderful Wonder World〜





メーカー

(2013年10月31日発売【PSP】)


「新装版ハートの国のアリス」のバナーに使用されている画像の著作権は、アートムーヴ様に帰属します。



ストーリー

裕福な家庭に生まれ育ったアリス=リデルは母を亡くしているものの、優しく美しい姉と可愛らしい妹に囲まれ、当たり障りのない日々を過ごしていました。

ある日、姉と穏やかな午後のひとときを満喫していたアリスの前に、顔は美形だけれど何故か頭からウサギの耳を生やした不審人物が現れます。
彼はアリスを強引に [ ハートの国 ] へと誘い込み、すぐには元の世界へ戻れないように、ハートの国と同化してしまう薬を飲ませたのでした。

元いた現実世界へ帰るためにはアリス自身が国内を回り、たくさんの人と関わりを持たなければならないのだと教えるのです。
彼の言う通りに行動するのは癪でしたが、そのお陰でアリスは [ ハートの国 ] で多くの出会いに恵まれることに。

が、本来は奇妙に捩じれた世界。
アリスが滞在先に選んだ領地の住人たちも皆、何かを逸している人物ばかりだったのです。
けれど、その中でもアリスはひときわ「彼」と共に過ごすことが多くなり、「彼」もまたアリスにのみ心を許していくのでした。

秩序を保ちながらも、どこか空虚感を感じてしまう現実世界。
一方、無秩序ながらもアリスだけを必要としてくれる「彼」がいる夢の世界。
最後にアリスが選ぶのは、どちらの世界なのでしょうか?



ゲームの流れ

【滞在ルート】:滞在先の住人との恋愛パート。(全19章)
* 【非滞在ルート】:アリスの滞在先以外にいる住人との恋愛パート。(全11〜12章)
各章の選択肢により好感度を上昇させ、その累積値によって各種恋愛エンディングを目指します。
【滞在ルート】:「Opening」+「1st encount」〜「19th encount」
*【非滞在ルート】:「Opening」+「1st encount」〜「11th encount」の章仕立て。
Opening最終場面でキャラクターを選択することになり、「1st」からは個別シナリオ展開となります。



システム

主人公の名前変更可能。苗字は固定。
(ボイス呼びなし。公式名でも無音か「君」「お前」等に置き換えられます)
主人公ボイスなし。
CG鑑賞&シーン回想機能あり。(シーン回想は充実しています!)
好感度上昇確認システム(いわゆる"愛キャッチ")& 好感度累計値(ステータス画面)あり♪

これまでのターン制(MAP訪問形式)から、会話、行動などを選択肢から選び取っていくテキストタイプの乙女になりました!

各キャラクターのエンディングは2種類。
*
ベストEND:滞在&非滞在 各1種。
*
他にもキャラクターによってはBAD ENDや、サブENDがあったりします。
(全てのエンディングにCG&シーン登録あり)
"おまけ" コンテンツは特にございませんが、ご褒美的なちびキャラCG2種あり。



総評 ★★★★

面白かったです〜〜〜(ノ≧∇)ノシvvvv

私自身、従来の【ターン制】に時間の余裕を見出せなくて敬遠していた作品でしたので、『新装版』が初プレイでございました
vv
その上での総評でございます(
*´Ω`*)

まず、シナリオに関しましては、メインの恋愛テキストは好感度を上げるだけですので、サクサク進めることが出来ました。
が、その他にもサブイベントが多数ございまして、その大半は訪問先や選択肢からの直結で発生するようになっておりますから見極めが難しいかと(>_<)
けれど、それも従来の
【ターン制】から【ノベル形式】に変更になった上での大変さですから、重宝する [ 選択肢ジャンプ ] や [ 選択肢バック ] 機能を駆使すれば、以前ほどの辛さはないのかも? と感じました。

その本作品におけるシナリオ自体への感想は、「凄い!!」の一言。
今現在のRose様作品の特徴である【真相ルート】には攻略順の規制も付随してしまいますので、いろいろと不便に感じるところもあるのですが、こと、本作の
真相ENDに関しましてはただただ感嘆するばかり(*´Д`)!
ただ、言い回しが正直に申しまして、「くどい」ですので枝葉末節部分を取り除いて読むことは必要かもしれません^^;

そして、言い回しと同じようにヒロインにも癖があるなぁ、と。
私自身、「根暗で捻くれて」いるのでアリスの感情には共感できる部分も多かったのですが、それでも攻略キャラクター1人に対して、
【滞在ルート】【非滞在ルート】があるというボリュームの前には、アリスの性格が食傷気味に感じられてしまうこともありました。
なので、苦手な方にはさぞキツかろう、と思ったのです(>_<)
(ここで総評の星を「0.5」分、差し引かせていただきました)

"ハートの国"カラーに慣れ親しんでしまえば、それが「世界観」になりますけれど。
ヒロインの口が悪いのがデフォで、攻略キャラクターに対して「殺す」とか、彼から優しくしてもらった行動に対しても「はあ?」といった返答をするのが日常茶飯事では……。
その対応を悲しく感じてしまわれるかもしれません。
(しかも、その大半が大文字表記されておりますからね。余計、強調されて感じてしまうだろう、と^^;)

さらには、シナリオ内の随所で暗喩される
【アダルト要素】もありますし……。
キャラクターに嵌まり込んでしまえば勿論、「きゃぁぁぁ8(≧△≦)8))))」という萌え要素になりますが、苦手な方には「ひえぇぇぇ(;゚д゚)!」と引いてしまう描写かもしれません。
そんなにどぎつくはない表現かと思いますが、受け取り方には個人差がありますものね^^

そんなアリスのワンダーランド♪
システム周りは快適で不自由は感じられないと存じますし、キャラクターは全員魅力的(≧ω≦)!
(ただし、倫理観が捩じれていることが大前提(笑))
グラフィックも『新装版』になって綺麗
//// と感じられる方が多いのではないかな、と思います^^
その上、
「攻略キャラクター10人× [滞在、非滞在 ] 2ルート」という内容の厚さでございますから、時間に余裕のある方でしたら、滞在ルートに2日。非滞在ルートに1日。プレイ時間がかかったとしましてーー。
攻略キャラ1人に対して3日間は楽しめる寸法でございます!
もちろん……。私のようにあまり時間を取れないような環境の方でも、選択肢を選んでいけば良いだけの形式になりましたので、システムが快適な分ゆっくりと楽しめるはず^^

是非是非。
恋愛に対して臆病になっているが故に、「捻くれる」という鎧で自分を守っているアリス。
そのアリスに恋をして、彼女を現実世界に戻したくないと足掻く攻略キャラクター達。
そんな彼らが最後に辿りつくHappyENDを多くの方に楽しんでもらえたら! と、お勧めしたくなる作品でございました(*^-^*)
vvvv



登場キャラ(cv.)

ブラッド=デュプレ(cv.小西 克幸)帽子屋ファミリーのボス。外観年齢:26〜29歳。
   常に気怠げで、やる気の感じられないマフィアのボス。紅茶と薔薇にかける情熱のみ熱い。


エリオット=マーチ(cv.最上 嗣生)帽子屋ファミリーNo.2。外観年齢:23〜26歳。
   ウサ耳が生えており人参が大好きな癖に、自分はウサギではないと頑なに主張するマフィアのNo.2。


トゥイードル=ディー&ダム(cv.福山 潤)帽子屋屋敷門番の双子。外観年齢:13〜16歳。
   年端のいかない外貌に似合わず凄腕の門番たち。が、サボる機会も虎視眈々と狙っている。


ビバルディ(cv.甲斐田 裕子)ハートの女王。外観年齢:29〜32歳。
   気まぐれで気分屋な絶世の美女。「首を刎ねよ」が口癖&有言実行できてしまう冷淡な女性。

ペーター=ホワイト(cv.宮田 幸季)ハートの城の宰相。外観年齢:18〜23歳。
   アリスをハートの国へ連れてきた張本人。潔癖症なのに、雑菌だらけだとしてもアリスだけは大好き。


エース(cv.平川 大輔)ハートの騎士。外観年齢:23〜26歳。
   ハートの国随一の剣の使い手。が、しかし、夢物語かと思うほどの方向音痴。


メリー=ゴーランド(cv.堀内 賢雄)遊園地のオーナー。外観年齢:32〜35歳。
   国内では貴重な常識人。懐が広く、包容力がある。にも関わらず、彼の奏でる音は殺人兵器と化す。


ボリス=エレイ(cv.杉山 紀彰)チェシャ猫。外観年齢:16〜19歳。
   陽気で人懐こいチェシャ猫。銃オタクで双子の門番とは気の合う友人。


ユリウス=モンレー(cv.子安 武人)時計屋。外観年齢:28〜31歳。
   "時計" の修理を一手に担っている時計塔の主。無愛想で、暗い室内が大好きな引きこもり気質。


ナイトメア(cv.杉田 智和)夢魔。外観年齢:25〜28歳。
   夢の中にのみ現れる虚弱体質の男性。他人が胸の内で考えていることを読み取ることが出来る。

(2014.07.06 UP)